【羽川豊の視点 Weekly Watch】
米女子ツアーのブルーベイLPGA(中国)で、竹田麗央が2勝目を挙げました。初優勝は、国内開催だった昨年11月のTOTOジャパン。参戦1年目の今季、ツアーデビュー5戦目での勝利ですが、驚きはありません。
竹田の武器はまず飛距離。競り合いになったとき、ライバルよりティーショットが1ヤードでも前に出るのは強みです。悪条件になるほど後に打つ選手は情報が得られるし、パー5でバーディーを「計算」できるのは、相手に無言の重圧を与えることになります。
硬いグリーンでも止められる高弾道のアイアンもそうです。今大会の最終日10番(437ヤード・パー4)が象徴的でした。この日の最難関ホールの左ドッグレッグの第2打。逆風の中、ピンまで180ヤードを5番アイアンで2メートルにつけたショットでバーディーを奪ったのは竹田ならではと言えます。
ショットは米国でも対等に戦えるレベルですが、これまではパットが気がかりでした。昨年は海外メジャー4試合に出場し、初戦の全米女子オープンはいきなりトップ10入り(9位)を果たすも、全米女子プロ32位、エビアン55位、全英女子予選落ち。印象に残ったのは、古江彩佳が優勝したエビアンです。初日、6アンダー4位の古江に1打差の10位と好スタートを切りながら、2日目以降はグリーン上で苦戦しました。通算2アンダー21位に終わった今季4戦目のHSBC女子世界選手権も、スコアを伸ばせなかったのはパットが原因です。
そんな試合を見てきましたから、パットが入り出したらハイスコアが出ると思っていたら、今回は風が強いシーサイドコースでグリーンの傾斜も複雑な難コースの最終日に64と爆発しました。
この優勝でファンの要求は当然高くなります。そう、次はメジャー制覇への期待がふくらみます。
本人は今、試合に出れば結果が出るので楽しいでしょうが、米国の14州と11カ国で35試合(公式戦33試合)が行われる米女子ツアーは移動が過酷。つまり、体調維持が難しいのです。
例えば、世界ランク1位のN・コルダ(26)は、昨年16試合(古江は米24・国内6)にしか出場していませんが、7勝を挙げました。今年は開幕から2試合に出て、春のアジアシリーズ3試合はすべてスキップです。
ファンにとってトッププロの欠場は残念ですが、世界を転戦するツアーの全試合に出場し、毎回全力を出し切ることは現実的ではありません。
「ターゲットを絞り、体調を整え、勝ちにいく」
トッププロのシーズンプランを実践すれば、集中力や闘争心が増し、年間3、4勝ぐらいは可能でしょう。
それにしても、ホンダLPGAでは岩井明愛が激闘の末2位。今回はトップ10に日本勢が5人です。竹田に続くのは誰でしょう。
(羽川豊/プロゴルファー)


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