「登板に向けて準備していたのに本当にガッカリしているよ」――。

 米国代表の主戦級だったレイズのエース右腕クリス・アーチャー(28)が19日付(日本時間20日)地元紙「タンパベイ・タイムズ」(電子版)に不満をぶちまけている。

 1次ラウンド初戦コロンビア戦に先発し、4回をパーフェクトに抑えたアーチャー。昨季33試合で9勝19敗と大きく負け越したが、これは打線の援護に恵まれなかったため。米国のエース格だけに準決勝以降の登板が有力視されながら、すでに代表落ちを宣告され、レイズのキャンプ地に戻ったのだ。

 このアーチャーに代わって21日(同22日)の準決勝(日本戦)に先発することになったのが、ナショナルズの右腕タナー・ロアーク(30)。昨季は先発33試合で16勝10敗、防御率2・83と結果を残したが、今大会は不振。11日の1次ラウンド(ドミニカ共和国戦)では2番手で登板し、ソロ本塁打を含む3安打3失点2四球と精彩を欠き、1回3分の1で降板している。

■レイズ側が横やりか

 ロアークは実績十分とはいえ、短期決戦では好調な選手を起用するのが鉄則。それでもジョー・トーリGM、ジム・リーランド監督がアーチャーを登録メンバーから外してロアークの起用を決めたのは所属チームの事情に違いない。

 今月上旬に来日したMLBのロブ・マンフレッド・コミッショナーは米国代表がドリームチームを編成できないのは「GMが(故障などによる)戦力低下を恐れて(選手派遣に)抵抗している」と明かした。

 レイズはアーチャーと14年に6年総額2550万ドル(約28億2000万円)で長期契約を交わしている。開幕を直前に控えたこの時期、チームのエースに故障でもされたらかなわないとレイズ側が横やりを入れたのは想像に難くない。

 初優勝を狙う米国は14年の本塁打王(37本)のスタントン外野手(マーリンズ)、2年連続2冠王(本塁打、打点)のアレナド内野手(ロッキーズ)ら豪華メンバーが名を連ねるが、あくまでも野手だけ。肝心の投手に関しては大会よりもレギュラーシーズンに照準を合わせた各チームの事情が優先されている。ホスト役として参加国をもてなす米国のスタンスは、これまでと何ら変わらない。