最後のグランドスラムも期待薄だ。

 男子テニスの錦織圭(27=世界ランク8位)は19日、都内でスポンサー契約を結ぶ企業のCM発表会に出席。4大大会最終戦となる全米オープン(8月28日開幕)に向け、「ハードコートで自信を戻して万全の状態で臨みたい」と語った。

 今季の錦織はケガが多く、ここまでツアー優勝もない。試合中にラケットを投げつける醜態を度々見せるなどメンタルも不安定だ。

 そんな錦織と対照的なのが、先日のウィンブルドンで5年ぶり、史上最多8度目の優勝を果たしたフェデラー(同3位)だ。来月には36歳になる「史上最高のプレーヤー」は、非の打ちどころがない華麗な試合運びで全7試合、1セットも落とさず19回目の4大大会制覇を成し遂げた。

 実は、このフェデラーが今季の錦織をおかしくしたとみる向きもある。あるテニス関係者が言う。

「錦織が4大大会で、憧れのフェデラーと対戦したのは今年の全豪4回戦が初めて。当時のフェデラーは前年のケガから復帰したばかりで世界ランクも17位。多くの人が『終わった選手』とみていた。錦織はこの試合でフェデラーから第1、第4セットを取って接戦となり、3時間20分を超える長時間ゲームとなった。結局2―3で負けたのだが、世界ランク1位のマリーも4回戦で負けていたため、『もったいない』と大いに悔やんだものです」

 仮に、憧れの人に勝って4大大会初優勝となれば、錦織にとってこれ以上の喜びはなかっただろう。

「チャンスが大きかっただけに敗戦のショックは想像以上に大きかったはずです。だから、次戦のアルゼンチン・オープン決勝で世界66位の選手にストレート負けしただけでなく、続くリオ・オープンも1回戦で世界76位に完敗です。この試合ではラケットを叩きつけて壊し、観客のブーイングを浴びた。気持ちをコントロールできなくなったのはこの頃からではないか」(前出の関係者)

 今季はマリーとジョコビッチ(同4位)が不振。ランク上位の選手にとって全米OPはチャンス拡大だ。それでも錦織の「心技体」ではビッグタイトルを手にすることはできない。