【全英オープン 初日】

「ティーショット、セカンド、ショートゲーム、パットとすべてがイメージ通りにでき、いいスタートが切れた」

 マスターズ、全米オープンに続きメジャー3つ目のタイトル獲得に向けてJ・スピース(23)が5バーディー、ノーボギーの65で回り、今年の全米OP覇者のB・ケブカ(27)、M・クーチャー(39)とともに首位タイにつけた。

 今大会の優勝候補ナンバーワンに挙げられたのも、先月のトラベラーズ選手権でツアー10勝目を挙げて勢いに乗っているからだ。23歳での米ツアー2ケタ勝利はタイガー・ウッズに次ぐ史上2人目の快挙。

 今シーズンもすでに2勝で、3年連続の複数回優勝と着実に力をつけている。

 世界ランクは松山に次ぐ3位だが、平均パット数は米ランク3位(松山24位)とグリーン上での安定感はピカイチだ。

 この日も、きわどいパーパットを涼しげな顔で決めてノーボギーだった。

 米ツアープロに詳しい佐藤信人プロがこう解説する。

「スピースは15年オフにスイング改造に着手。それまでフェースをシャットに上げて、フェースローテーションを使わないスイングでしたが、ドライバー飛距離アップを目指してフェースローテーションを使うようになりました。ただ、世界ランク上位選手はいずれもパワーでコースを攻めていきますが、唯一スピースはプレースタイルが違い、セカンド以降で勝負するタイプです」

 今季のドライバー飛距離ランクは98位だが、パーオン率5位と正確なショットが光っている。今大会初日もフェアウエーキープ率こそ36%だったが、パーオン率83%とリカバリーもうまい。

 スピースは2月のフェニックス・オープンで、五輪競泳23個の金メダルを獲得した“水の怪物”マイケル・フェルプスと偉大なチャンピオンになるためにはどうすればいいのか、じっくり話し合い、いまでもアドバイスを受けている。

 ケガのため長期ツアーを離脱して世界ランク1005位まで陥落したウッズに代わり、3つ目のメジャータイトルを手に米ツアーを代表する顔になる日も近い。