J・スピース(23)の優勝で幕を閉じた全英オープン。2015年のマスターズと全米オープンに続く3度目のメジャータイトルともなれば優勝スピーチも慣れたもの。大会関係者はもちろん、苦しい戦いを支えてくれたキャディーに感謝し、一騎打ちを演じた同組のM・クーチャーに対しては、13番のトラブルで20分以上も待たせても笑顔を見せてくれた人柄を称えた。

 さらに15年大会覇者の先輩で友人でもあるZ・ジョンソン(41)とクラレットジャグ(優勝トロフィー)にワインを入れて飲んだエピソードも披露。知的でユーモアに富んだスピーチで会場を沸かせた後は、数百人もの大会ボランティアと感謝の握手をした。

 この光景をテレビで見ていた国内ツアーのある関係者は言う。

「最終日の松山は1番の第1打OBで期待を裏切った。世界ランクも2位から3位に下がったが、いつメジャーに勝ってもおかしくないという評価は変わらない。それだけにスピースの優勝スピーチを聞いた時、『口下手の松山は大丈夫かな』と思った。最近は英会話の勉強もしていると聞いたが、おそらく優勝スピーチの時は、冒頭の挨拶以外は通訳を横にして日本語で話すはず。それでも、スピースのような気の利いた語りは望めないでしょう。錦織も宮里藍も英語はペラペラで、卓球の福原愛や石川佳純も中国語が話せる。今のトップアスリートは成績さえよければいいという時代ではないですから」

 さらにこの関係者は続ける。

「スピースは23歳にして、史上6人目のグランドスラム(マスターズ、全米、全英両OP、全米プロ優勝)に王手をかけた。アジアの選手がメジャーに勝ったのは09年全米プロ覇者のY・E・ヤン(韓国)だけ。最終日にベストスコアの63で回り通算6アンダーの中国の李昊桐(21=欧州ツアー1勝)が3位に終わって胸をなで下ろしましたよ。次のアジア人のメジャー優勝が中国選手なら『アジアの盟主』を自負する日本のゴルフ界はメンツ丸つぶれです」

 それを阻止できる選手が松山一人というのも情けない話だが……。