本人も痛いが、チームも痛い。27日、パの首位をキープする楽天の絶対的守護神、抑えの松井裕樹(21)が左肩の不調を訴え登録抹消。仙台市内の病院で診察を受け、「左大円筋付着部炎部分損傷で競技復帰まで4週間」と診断されたのだ。

 何だかおどろおどろしい診断名だが、大丈夫なのか。「メディカルトリート代々木治療室」の院長でスポーツ障害が専門の若月順氏がこう言う。

「大円筋は肩甲骨の後ろにあり、野球の投手でいえば、腕の振りを止める役割を果たす筋肉。腕の振りが速い速球派の投手ほど負担がかかり、痛めやすい場所です。炎症が強ければ、72時間の安静後、リハビリを開始するのが一般的ですが、4週間で競技復帰との診断ということであれば、それほど深刻なものではないと考えられます。ただし、故障が癒えても、痛みや恐怖心が頭に残り、強く腕を振るのが怖くなったり、その結果、患部をかばってフォームを崩すというケースが少なくありません。松井投手は強く速く腕を振る力投型の投手だけに、より慎重に復帰の準備を進める必要があると思います」

 とはいえ、今季43試合に登板し、防御率0.20の29セーブと抜群の安定感を誇った守護神の代わりなどいない。この日のソフトバンク戦では今江が左腕を骨折。球宴後だけで藤田、ペゲーロ、岡島と野手に故障者が相次いでいる状況だ。2位ソフトバンクに1・5ゲーム差と肉薄されていることを考えても、松井裕にそれほど多くの休息期間を与えるわけにはいかないだろう。

 復帰のメドとされる1カ月後は優勝争いの最終盤。松井裕にとってもチームにとっても厳しい戦いになりそうだ。