7月30日の決勝で敗れた清宮擁する早実は、5月末に転向したばかりの超急造エースが、西東京大会をほぼ一人で投げ抜いて話題となった。

 こちらは投手に転向して1年足らず。千葉大会を5試合連続完投で勝ち抜いた木更津総合の187センチの大型左腕・山下輝だ。準決勝ではセンバツに出場したプロ注目の東海大市原望洋・金久保に投げ勝った。スポーツライターの美山和也氏がこう言う。

「中学までは軟式で投手をやっていましたが、昨年のチームには早川(現早大)という絶対的なエース左腕がいたため、昨夏の甲子園までは打撃力を買われて正一塁手。甲子園後に本格的に投手に転向しました。ただ、昨秋と今春は経験のなさが出て県大会を勝ち切れなかった。それでも、五島監督が『山下は冬から春、春から夏と本当に成長した』と目を細めるように、ノビシロは大きい。甲子園で急成長する可能性を秘めた今大会のスター候補です」

 この冬に体重を10キロ増やし、最速は149キロと大幅にアップした。武器であるツーシームとチェンジアップも冬の間に覚えたという。すでにプロ注目だが、某球団のスカウトによると、「まだ成長過程で実力を測り切れていない。甲子園でじっくり見極めたい」と話している。

 甲子園では昨春、昨夏共に8強。エースの未知なる爆発力が、チームを昨年以上の成績に導く。