米国西海岸で開催中の「トーナメント オブ ネーションズ」。「なでしこジャパン」が31日(現地時間30日)、オーストラリアとの第2戦を戦った。ベレーザFW田中美南のゴールで先制するも、その後は連続失点を喫し2―4で完敗した。

 これまで新戦力を試す際には最終ライン、中盤、両サイドに必ず代表経験が豊富で“計算のできる選手”を入れて「チームの軸」を確保していた。

 しかし、この試合では7人のフレッシュな選手が先発に顔をそろえた。

 一方、リオデジャネイロ五輪から大幅な世代交代がないオーストラリアは、すでに熟成度が高まったチームである。さらに大会初戦で強豪の米国から初白星を挙げた勢いは、冷めていなかった。

 それでも開始6分で今大会初のセットプレーからFW田中美南が、体に当ててねじ込んだ先制点は、勝利への期待を抱かせるに十分だった。

 崩れたのは守備だ。やはり「軸が通っていない最終ライン」は、相手選手のスピードに無残にも引き裂かれた。初めてのコンビで実質的なアジア女王を封じてみせろというのは、あまりにも酷な話ではあるが、なでしこの失点のうち「ミスが絡んでの3失点」には、歯がゆさも大いにある。

 すべてに通ずるのは「準備の遅さ」と指摘するのは、初キャプテンを担った神戸MF中島依美だ。サポートの質が上がれば、相手の鋭いカウンターにも対応できる。課題の攻撃については「2タッチ感覚のパスで改善できると思う」と話す中島自身、オーストラリア戦で2度の決定機を決め切れず、ゴールへの闘志を燃やしている一人だ。

 フラストレーション渦巻く攻撃陣の中、途中出場で2試合連続ゴールを奪ったベレーザFW籾木結花は「経験が浅い分、恐れずにチャレンジしていかないと得られるものがない」と言い切る。

 どんなに苦しい展開でも、ゴールをこじ開けてみせる――。頼もしいゴールゲッターが、なでしこに根付きそうである。

(フォトジャーナリスト・早草紀子)