【全英リコー女子オープン】

 2年連続出場の鈴木愛(23)が粘りのゴルフを見せ、来年の出場権を獲得した。

 7アンダー13位タイ発進の最終日は8番2メートル、11番6メートル、15番2メートルのバーディーパットを決めて通算10アンダー。この時点で来年のシード権圏内(15位タイまで)の13位につけた。

 ところが雨、風が突然強くなった17番パー4のボギーが痛かった。グリーン手前にクリークが流れ、フェアウエーからの2打目はエッジまで残り190ヤード。「スプーンでもグリーンに届かない」とレイアップを選択し、パーパットを決められずにボギー。最終18番も2メートルのバーディーチャンスを決められず、ホールアウトした時に通算9アンダーは16位タイだった。

 だから、「パットの決まらない一日で、苦しかった。(来年の出場権に)いけるかなと思ったけど、もう少し伸ばしたかった」と悔しい表情を見せた。それでも後続組がスコアを崩し、終わってみれば14位。来年の出場権内に潜り込んだが、手放しでは喜んでいられない。

■メジャーでは「技術の引き出し」が求められる

 鈴木は日本ツアーでは平均パット数が昨季1.74、今季1.72とランクトップ。その鈴木でさえ雨が降ると重くなる本場リンクスのグリーンにてこずった。反省点はグリーンだけではない。

「ショートゲームの精度を上げる必要がある。下が硬くてウエッジが使えなかったが、アプローチのバリエーションを増やさなければいけないと思う」とも言った。

 メジャーでは、国内ツアーよりも技術の引き出しが要求され、簡単にプレーさせてくれないことを鈴木は痛感したはずだ。

 メジャー初優勝のキム・インキョン(29)は2バーディー、1ボギーの71とスコアを伸ばさなかった。スタート時は2位に6打差をつけており、無理して攻める必要はなく、守るゴルフに徹したからだ。守って逃げ切ることは、精神力の強さを物語っている。

 インキョンと鈴木との差は9打もあり、2ケタアンダーパーは13選手もいた。さらに、この日は地元英国のJ・E・シャドフ(29)が最終日に5連続を含む8バーディー、ノーボギーの64と爆発してトップを猛追した。下位から優勝争いに加わるには、バーディー量産が不可欠なのだ。

 近年、世界の女子ゴルフは強いメンタルと高度な技術を併せ持つ韓国勢が席巻している。今季女子メジャーも初戦ANAインスピレーションがユ・ソヨン(27)、2戦目全米女子プロは韓国系米国人のダニエル・カン(24)、全米女子オープンはパク・ソンヒョン(23)。そして今大会と韓国選手の天下が続いている。

 鈴木もスポット参戦ではレベルアップは望めず、手ごわい韓国選手に太刀打ちできない。世界で勝ちたければ日本を離れ、過酷な環境に飛び込む必要がある。