貴乃花親方(45)が20日の理事会で出席者に配布した文書の中身が明らかになってきた。

 十数ページに及ぶその文書は、出席者が15分ほど黙読した後、回収されたという。

「文書はおそらく弁護士が作ったものでしょう。貴ノ岩はこう言っているという箇所がやたらと多く、執行部や危機管理委員会が発した言葉尻をとらえ、イチャモンをつけるような内容だったと聞いています」と、ある親方がこう続ける。

「要するに自分は巡業部長としての責任を果たしている、だから批判されるいわれはないという趣旨。どうやら鳥取県警から協会に連絡が入った時点で、自分は責任を果たしたという理屈のようです。執行部や危機管理委員会に報告義務があるとすれば、加害者の日馬富士であり、監督責任のある伊勢ケ浜親方だという言い分でしょう」

 県警に被害届を出して公正な裁きを要求。県警から協会に報告があったのだから、あえて自分が話す義務はない。あとは加害者から話を聞いてくれというのだが、これで巡業部長としての務めを果たしたと胸を張るのはあまりにも強引ではないか。

■高まる貴乃花親方への“不信感”

 貴乃花親方は被害者側であると同時に、協会の要職に就く理事だ。公正な裁きを求めた時点で理事としての仕事が終わるわけではないし、協会に協力したからといって警察の公正な捜査に支障が出るわけでもない。まして県警はハッキリと、協会の聴取に協力してもらって問題ないと話している。おまけに11月30日の理事会で、協会職員が一丸となって暴力事件の調査に協力することが全会一致で決議されている。にもかかわらず、協会の貴ノ岩に対する聴取要請を2度拒否したのだ。

 理事の職務や責任に関して本来“門外漢”ともいえる横綱審議委員会があえて「貴乃花親方の言動は非難に値する。理事としての責任を放棄している」と異例の声明を出したのも、それだけ貴乃花親方への不信感が強いからだ。

 貴乃花親方はある意味、今回の暴行事件の「当事者」だ。関係者の処分を決めた20日の理事会では、発言を求められながら、「いや、別にないです」「ありません」を連発。再発防止策を聞かれたときですら、同様だったという。言いたいことは文書にしたからそれで済むという話ではないし、その文書自体も筋の通らない責任逃れに過ぎない。理事会の出席者の大半は、そんな貴乃花親方の言動にアキれていたそうだ。