こうなったら、やるしかないが……。

 東京五輪の1年程度の延期が決定したことを受け、野球日本代表「侍ジャパン」の稲葉篤紀監督(47)が、五輪まで任期を延長することが確実となった。25日、NPBの井原事務局長が続投要請したことを明らかにした。金子ヘッドコーチら全首脳陣にも契約延長を打診する。

 稲葉監督は2017年7月に代表監督に就任。東京五輪での金メダルを目指し、その前哨戦となった昨年11月の「プレミア12」では世界一を達成した。契約は五輪終了後の今夏までだったが、任期が延長されれば来年3月に予定されている第5回WBCの指揮も執ることになる。

 関係者によると、「代表監督はただでさえ大きな重圧を背負う。稲葉監督自身は、この夏をひとつの区切りとして考えていた」そうだが、WBCと東京五輪を立て続けに戦う重責を担うわけだ。

 五輪延期により、選手選考は大幅な見直しを迫られそうだ。巨人の菅野やソフトバンクの千賀ら球界を代表する選手の選出が確実視されていたが、菅野や千賀は早ければ今オフにも、ポスティングによるメジャー挑戦を容認される可能性がある。現時点でMLBはベンチ入りメンバー26人の五輪派遣を認めておらず、戦力ダウンは避けられない。

 1年間にWBC、東京五輪が連続して行われることで、「両方は出たくない」という選手も出てくるだろう。

「自身の来年以降の仕事にも影響する」とは、球界OB。

「日本ハムOBである稲葉監督は、日本ハムの次期監督候補のひとりともいわれている。選手として日本ハムの4度のリーグ優勝に貢献し、2000安打をマークするなど実績もある。栗山監督は昨季5位に低迷し、進退問題が浮上したが、1年契約で続投。今季の成績次第では監督交代もありうる。しかし、来年も代表監督をやるとなると、物理的に日本ハムの監督になるのは難しい。かねて稲葉監督は、五輪後はプロ野球の監督になることを目標にしていた。引退後も札幌を生活拠点にしている稲葉監督にとって、古巣は意中の球団のひとつだった。心中は複雑でしょう」

 それでも任期延長にウンと言わざるを得ない事情が稲葉監督にあるのかどうか。