国民栄誉賞を授与された将棋の羽生善治竜王(47)と、囲碁の井山裕太7冠(28)は総理官邸での授賞式典後、都内のホテルで会見し、あらためて喜びと今後に向けた思いを語った。主な一問一答は次の通り。

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 −国民栄誉賞受賞の感想を

 羽生 あらためて名誉ある賞をいただいたと実感している。大きな励みとして前向きに進んでいかなければいけないという、決意を新たにした。

 井山 身に余る光栄。実感はまだわかない部分があるが、棋士として、これからを期待していただいていると、解釈している。少しでも成長できるよう、棋士として人間としても努力していかなければならない。

 −将棋界、囲碁界ともに初の受賞

 羽生 伝統も含めて評価していただいたと思う。個人ではなく、ひとつの世界としての大きな形をいただいたと認識している

 井山 羽生先生と重なるが、囲碁界、将棋界ともに長い歴史があり、今までこの世界を支えてくださった方々、いろんな方々にとっても現役の棋士にも、光栄なことだと思う。

 −今後、将棋界、囲碁界をどのような世界にしていきたいか

 羽生 将棋も囲碁も、小さい方から年配の方まで幅広い人が気軽に楽しめると思う。日々の生活のちょっとしたコミュニケーション、うるおい、気分転換。そういうものとして、これから先も継続してほしい。

 井山 囲碁の世界は、世界的にも普及し、世界に愛好家が多い。国境を超えた、国と国のつながりに少しでも、囲碁がお役に立てればうれしい。

 −今後の目標

 羽生 将棋の世界は幅広い年代の人がいます。自分自身、すでに現役になって30年以上だが、年代が上がっても指せる将棋がある。自分なりのできる限りの限界に挑戦していけたら。

 井山 まだ自分自身には、のびしろがある。囲碁には世界戦があり、そこで日本としてなかなかいい結果を残せていないので、少しでもいい戦いができるように、もう1度、日本の囲碁を復活させるというか、日本もやれるということを見せられるように、頑張っていきたい。

 −安倍首相からはどんな言葉をかけられたか

 羽生 たいへんおめでとうございますという言葉をいただいた。私は、大変名誉ある賞をいただき、光栄ですと。

 −記念品は、硯(すずり)箱に入ったすずりと筆ののセット。希望したのか

 羽生 やはり、筆を持って書く機会が多いので、素晴らしい一式をいただいた。ただ記念の品なので、もったいなくて使えるかなあ(笑い)

 井山 私も書く機会が多いのですが、もう少し書の方も勉強しようかなと思っています

 −羽生さんから見た井山さんの感想

 羽生 国際普及の面で、囲碁は2歩も3歩も先にいっていて、うらやましいと思っている。韓国、中国と強い人がいる中で、これから先も存在感がある棋士として戦ってほしい。(2に続く)