吉田さんに優勝の報告を−。今年2月3日に91歳で亡くなった元阪神監督の吉田義男さんのお別れの会が25日、大阪市内で行われ、阪神藤川球児監督(44)がリーグ王座奪還への決意を新たにした。全体練習を終えるとコーチ陣、選手らとチーム献花に参加。28日の開幕・広島戦(マツダスタジアム)を前に、指揮官の大先輩へ誓いを立てた。お別れの会には約550人が出席した。
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タテジマ姿の藤川監督は白い花を手向けると、吉田さんの遺影をじっと見つめた。そして、優しい表情の大先輩に誓いを立てるように、ゆっくり深く一礼した。
「タイガースの歴史上でも偉大な方のお別れの日ですから。たくさんの先輩方の思いを背負いながら、選手たちは毎年戦っている。私たちももちろんそうですから、責任を果たしたい」
良い報告を、と問われ「そうですね。今日があるのは先輩方のおかげ。ファンの方の思いと一緒です」と力強く返答。王座奪還への思いを新たにした。
85年に球団史上初の日本一へと導いた吉田さんは、追うべき偉大な背中だ。昨年11月の阪神OB総会で就任のあいさつをした際は「あなたなら真摯(しんし)に立ち向かってくれることであろうから、ぜひ頑張ってください」と後押しする一言を送られたという。
「僕も18歳からタイガースにいますから。お世話になった方もたくさんいる。思いを1つずつ背負いながら戦っていくというのは、務めですから。しっかりその思いをまた肌で感じながら、大切にしながらシーズンを送りたい」
いよいよ目前に迫った3月28日、指揮官として初めて戦う広島との開幕戦。吉田さんら偉大な先人のおもかげをしのびながら、猛虎を率いて戦う責任感を再確認した。
この日の午前中は日鉄鋼板SGLスタジアム尼崎では初の1軍全体練習を実施。多くの時間を割いたのは守備練習だった。「選手たちは朝からしっかり準備をしてきてくれていますから、いい練習ができたんじゃないかと思います」。吉田さんが大切にした「守りの野球」を体現するように、じっくりと確認した。歴史と伝統、そして熱い思いを受け継ぎながら、目指すのは頂点だけだ。【磯綾乃】


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