<全国高校野球選手権:鶴岡東9−5習志野>◇14日◇2回戦

鶴岡東(山形)が「5番左翼」丸山蓮外野手(3年)の2打席連続本塁打などで、今春センバツ準優勝の習志野(千葉)に9−5で勝ち、3回戦に進んだ。

仙台育英(宮城)も主砲の小濃塁外野手(3年)が右中間本塁打を放つなど、8−5で鳴門(徳島)を退けた。八戸学院光星(青森)を含み、16強中3校が東北勢。昨夏に金足農(秋田)があと1歩まで迫った大旗の白河越えが、101回目にして初めて果たされるか。

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丸山がイカす2発で輝いた。8回に高めの変化球を強振。「少し詰まったのでレフトの頭を越えてくれればと思ったけれど、意外と伸びてくれた」。9回にも「直球が来たら長打を狙おうと思った」と、台風接近の強風を利用する技術も披露し、右翼ポール際に運んだ。「2打席連続は初めて。次にもつながる勢いを付けられた」。広角長打の持ち味を発揮し、2つのホームランボールを両尻のポケットに忍ばせた。

先発メンバーでは唯一の山形県人。鶴岡市で生まれ育った地元の星だ。山形大会では3戦連発も記録。チーム全体で取り組む独特な5つの打撃練習が、今春センバツ準V投手攻略につながった。<1>前足上げ(重心が残って遠くに飛ばすイメージが膨らむ)<2>後ろ足上げ(変化球の対応力向上)<3>ジャンプ(着地と同時に振れば上半身と下半身の連動が身につく)<4>逆手(ヘッドを走らせる感覚取得)<5>ゴルフ(インパクトの瞬間まで頭を残し、ボールを最後まで見る力を育成)。「いろいろなパターンで打つので、どのコース、球種にも対応できるようになった」と手応えを得ている。

豪快な打撃と対称的に「タラタラしてんじゃね〜よ」と言われてしまいそうなほど温厚な性格。大好物は「カットよっちゃん」「いかそうめん」などイカ駄菓子だ。プロゴルファー渋野日向子と同じ“駄菓子系”男子。「子どものころから、めっちゃ食べ続けています」。バスでも仲間とモグモグ。「イカ臭いからやめて〜」と怒りをかうが「イカの良い香りって言って〜」と打ち返す。笑いで士気も高める“スマイルプリンス”でもある。

今年6月、鶴岡市は震度6弱の地震に襲われ、甚大な被害を受けた地域もある。「山形や東北の方に全力プレーを見せて元気を与えたい。まず最初の目標は国体出場(8強)です」。目の前の難敵を1つずつ食っていく。【鎌田直秀】

◆丸山蓮(まるやま・れん)2001年(平13)8月9日生まれ。山形県鶴岡市出身。朝暘六小2年から峰栄スピリッツで野球を始め、三塁手として県大会準優勝。鶴岡一中時代は硬式の鶴岡ドリームスでプレー。投手として最速140キロで山形大会の背番号から甲子園では7に。兄大(亜大3年)は同校で15、16年夏に甲子園出場。50メートル6秒3。遠投110メートル。183センチ、80キロ。右投げ右打ち。家族は両親と兄、妹、祖父母。

◆2打席連発 鶴岡東の5番丸山が大会史上38人目(40度目)の2打席連続本塁打。東北勢では同9人目(10度目)。