サッカー元日本代表DF岩政大樹(35=関東1部リーグ東京ユナイテッド所属)が解説者だけでなく、インタビュアーとしても新境地を開拓している。

 岩政は現役選手ながらスカパー!のサッカー情報番組「スカサカ!ライブ」の中で、対談コーナー「今まさに聞く!」のメーンキャストを務めている。持ち前の鋭い視点で、Jリーグの監督、コーチ、選手の本音を引き出している。同コーナー4回目となる今回は、J2東京ヴェルディのスペイン人コーチ、イバン・パランコ・サンチアゴ氏を直撃。8月11日(金)の初回放送(21時〜)を前に、サッカーファン必見のインタビューの一部を紹介する。

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 −J2リーグの印象は?

 イバン 「とても面白くて拮抗したリーグだという印象をもっています。僕は、このリーグで戦えることをとても満足しています。というのは、ライバルたちによって難しい試合になる。それによって考えさせられる。それによって成長することができるからです。とても大きな挑戦になっています。興味深いチームは、例えば愛媛FCだったりFC岐阜、徳島ヴォルティスというチームはとても面白いサッカーをしていて、彼らの試合は難しい試合になる。と同時に、彼らから学べることが多いというのも事実です。そのほかに、名古屋グランパス、アビスパ福岡、湘南ベルマーレといったとても強いチームがいる。とても拮抗した競争力のあるリーグだと思います。たぶん3位から14位まで勝ち点3もしくは4差でチームが固まっていると思います。とても拮抗してたチームで難しい部?だという印象を受けています」

 −だいぶ昨年までと違ってパスのテンポが早くなって、判断に迷いがなくなった。何をすべきか、今パスをすべきなのか、どこを見ておくべきなのか、どこに立っておくべきなのか。みたいなことがすごく選手たちが整理されているなという風に見えたんですが、その辺は結構指示されて変わった?たいぶ変わってきたなという印象ですか?

 イバン 「特に週の初めは自分たちのプレーモデルのトレーニングをします。こういう選択肢がある。こういう選択をしてほしい。その中で、こういう選択肢があって、選んで欲しいというトレーニングをします。その後、徐々に対戦相手の対策を入れたトレーニングをしていきます。次の試合で起こるであろうリアルな状況を想定したトレーニングメニューをして、その起こりうるであろうリアルな状況の中でこういう選択肢があるという話を選手にしていきます。その状況の中でどういう判断をすべきか、どういう選択肢があるのかというのを明確にするが僕達の仕事だと思っています」

 −個人の判断というところで、やはり以前に福岡でも言葉を指導されていたと思うんですが…、子供たちも含めて、判断とかどういう選択肢を持つべきかみたいなところって、少し僕は日本はまだ足りないのかな、明確に出来ていないのかなと思うんですが、どういう風に考えていますか?

 イバン「僕が選手に求めているのは、プレーを読むということです。プレーを読んで、プレーを理解するということです。その状況に応じて、チームにとって一番良い選択肢を選ぶという部分を向上させてほしいと思っています。トレーニングの目的は、選手がプレーを理解するという事です。状況を認識して、その状況を解決出来る選択肢を彼らに提供していきます。その中から、彼らが正しい選択肢を選べるようになるというのがトレーニングの目的です」

 −日本人選手とスペイン人選手、日本で言うとよく“サッカーを知っている”というみたいな言葉になるんですけど、そこの違いを感じるのか感じないのか。特にプロ選手…、今のプロ選手は感じるんですかね?

 イバン 「まずスペインはサッカーの国で、サッカーの文化が根付いた国だということです。育成年代から競争を経験しています。何試合も何試合も経験して、特定の状況を経験することによって選手たちは判断するにあたって、経験があるのでより良い判断ができるようになっていきます。スペイン人選手で、こちらも驚くような解決の仕方でその状況を解決してしまうことがあります。例えばその選手に「何故その解決策を選んだ?」と言っても、その選手は「ただ思い付いただけだ」という答えが返ってくることも多いです。それはなぜできるのかというと、そういう同じ状況を何回もたくさん経験しているから判断する時に経験がベースになるということです」

 −スペインには長い歴史があって、日本はまだかけ出しですが、色んな国がもうやってきたことをある程度日本はそれを知りながら、これから作っていくことができるという面があって、成長速度をできるだけ速くしたいと僕は考えていて、これをどのように伝えればいいかな? と思って。ここの違いをどう埋めていくかにすごく考えているんですけど、スペインのサッカーって僕の観点からいうと極論、攻守においての立ち位置だと思うんですね。その立ち位置という面では、どのように指導される? もしくはどのへんの年代から指導されているのかな? と思うんですけど。

 イバン 「やっぱり育成で理想なのは、昔のように技術だけではなくて、「技術+戦術」、認識の部分を同時にトレーニングしていくことが重要だと思います。そのために必要なのは、若い時から戦術的コンセプトをトレーニングしていくということです。トレーニングをすることによってサッカーの理解度を上げていく。そのことによって技術だけはなくて、サッカーを理解した選手を育てる、賢い選手を育てることができると思っています。先ほど成長速度を速くしたいという話がありましたけど、成長速度を早くするために日本の選手というのはとても適応することが出来ると思います。というのは、日本には規律のある選手がとても多い。規律があって学習したい、学びたい、向上したいという意欲がとても強い。しかも、かなりメンタル、メンタルがオープン、オープンマインドで学習したいという意欲が強いです。なので、成長速度を速めることというのは可能だと思います」

 −指導に関しては、やはり、その選手がどうすれば良くなるかということを考えるということですね。

 イバン 「これは育成年代だけではなくて、プロでも言えると思います。皆さんが思っている以上に選手を観察して、この選手はどのようにチームに貢献出来るのかというのを観察する。またはチームを観察することが、トレーニングをする前にまず重要になってきます」

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 岩政の鋭い質問に、確固たる信念を持って自らの考えを語ったイバンコーチ。番組ではさらに突っ込んだ話が展開されている。

 ◇初回放送 8月11日(金)21:00〜22:30 スカサカ!(CH800/580)で。再放送多数。