<フィギュアスケート:世界選手権>◇26日(日本時間27日)◇TDガーデン◇女子ショートプログラム(SP)
【米ボストン=藤塚大輔、松本航】2年連続出場の千葉百音(19=木下アカデミー)が73・44点で2位発進した。
自己ベストを1・75点更新し、首位のリュウ(米国)と1・14点差。日本女子7人目の優勝が見える位置で28日(日本時間29日)のフリーへ臨む。26年ミラノ・コルティナ五輪の枠どりに向け、樋口新葉(24=ノエビア)が4位、坂本花織(24=シスメックス)が5位。上位2人の順位の合計が「13」以内となれば最大3枠を確保できる中、日本勢は優位につけた。
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無垢(むく)な笑みがボストンではじけた。千葉はアップテンポの曲「ラストダンス」に乗り、全3本のジャンプを着氷。2分50秒の演目を終えると、右拳を高々と突き上げた。SP13位と出遅れた昨年から成長を示し「今季の中で一番楽しめた。ずっとハイテンションのままできた」。1年前から目指していた舞台で、納得の演技を披露した。
昨年3月の世界選手権を7位で終え、翌シーズンの選曲に頭を巡らせていた時のこと。23年から指導を受ける浜田美栄コーチに提案されたのが「ラストダンス」だった。それまでは静かな曲を選ぶことが多かったが「すごくいいな」と直感。コーチから「(歌手の)ドナ・サマーさんはボストン出身だよ」と伝えられると、強い縁も感じた。「次の世界選手権もボストン。出られるように強くなりたい。そこでラストダンスができたら最高だな」。道が定まった。
これまでは硬い表情が課題だった。「アイドルではないけれど、しっかり表情管理をしたい」。克服を目指し、練習での何げない滑りから笑顔を心がけた。
この日はもう、管理は必要なかった。「笑おうと思うのではなく『こんなに楽しいんだ』と。感情から湧き上がる笑顔だった」。約束の地で心から笑えた。初優勝が見える位置につけたが、過度に意識はしない。「練習通りの力を発揮したい。毎日努力できて幸せだと思う」。中1日で迎えるフリーへも、純粋な心のままに挑んでいく。
◆千葉百音(ちば・もね)2005年(平17)5月1日生まれ、仙台市出身。荒川静香や羽生結弦と同じ東北高を経て、24年から早大。4歳で競技を始め、23年5月に練習拠点を京都に移して木下アカデミーに所属。同全日本選手権2位。24年4大陸選手権優勝。同GPファイナル2位。趣味は読書と刺しゅう。身長156センチ。


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