新年度の新しい環境になじめず、うつ状態になる五月病が話題になる時期だ。心の問題と思われがちだが、実は最近知られるようになってきた副腎疲労が原因の場合がある。発症のしくみや回復法を知ろう。

疲れがなかなか取れない。気分が落ち込む。やる気が出ない。これらはもしかしたら副腎が疲れて機能低下しているせいかもしれない。

副腎とは左右の腎臓のすぐ上にある、クルミほどの小さな一対の臓器。生命維持に必要なホルモンを50種類以上分泌している。中でも重要なのが、心身にストレスがかかると火消し役として分泌されるコルチゾールだ。精神的なストレスに限らず、食生活の乱れや環境汚染など、体に炎症を起こすストレスにも対抗する。分泌量には個人差があり、適量も人それぞれだ。

スクエアクリニック(川崎市)の本間良子院長によると「適量のコルチゾールには血糖、血圧、免疫機能、神経作用を調整し、体の状態を適正に保つ働きがある」。しかしストレス過多が続くと、副腎はそれに対処するため、コルチゾールを過剰に分泌する。

やがて副腎が疲れ果て、コルチゾールを分泌しづらくなるとストレスによるダメージを抑制できなくなり、心身にさまざまな不調が現れる。これが副腎疲労のプロセスだ。