女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」を運営する不動産会社が破綻しました。入居率の低迷でサブリースによる家賃の支払いができなくなり、オーナー(所有者)も銀行からの融資を返済できなくなる事態に陥っています。ただ、シェアウスへの投資そのものは決して悪いものではありません。シェアハウスの特性を知り、押さえるべきところを押さえておけば、よい物件に巡り合ったり仕立て上げたりすることができます。

■賃料はワンルームのの1.5倍〜2倍?

 「かぼちゃの馬車」では「シェアハウスだから賃貸のアパートやマンションよりも高い賃料収入と収益が得られる」「サブリースによる家賃保証だから安心」といった点がセールスポイントとなったようで、1億円を超える高額物件が何棟も売れていたようです。一般的にもシェアハウスは「賃貸のアパートやマンションよりも高い収益性がある」といわれますが、本当なのでしょうか?

 筆者は、一定規模以上の共用リビングが設置されているシェアハウスのみを取り扱っているひつじ不動産(東京・渋谷)とともに、都区部にあるシェアハウスと賃貸ワンルームマンションの賃料単価の関連性について調べました。それによると、シェアハウスの賃料単価は賃貸ワンルームマンションの1.56倍〜2.01倍程度であることがわかりました。これは業界でいわれている倍率とおおむね同じです。

 ただ、1棟全体でみたときの個室の面積やその数、最寄り駅からの距離、居室面積などによって大きく数値は変わります。また、入居者同士が適度にコミュニケーションできるシェアハウスならではの間取りになっていたり、動線になっていたりするかという点も倍率に影響すると考えられます。このため、シェアハウスに投資する場合にはこの倍率を単純にうのみにしてはならないのです。

■賃料単価が高く見えるからくり

 シェアハウスの賃料単価が高く見えるのには、実はからくりがあります。

 ワンルーム賃貸マンションやアパートは賃貸面積にバスやトイレ、キッチンが含まれますが、シェアハウスの貸室面積にはこれらやリビングの面積が含まれていません。これらは共用となるので、共用割合を勘案した面積を加算すべきなのでしょうが、一般的にシェアハウス賃料単価は個室部分のみの面積で計算しているのです。

 つまり契約対象となる面積が小さくなる分、単価は高くなる傾向があるのです。もし1棟全体の賃料収入で考えた場合、リビングなどの共用部分が多いほど収入は少なくなるので、シェアハウスだからといって必ずしも収入が多くなるわけではないのです。