「不動産投資」というと、ちょっと危なっかしい世界をイメージする人も多いと思います。普通のビジネスパーソンに最も声がかかりやすい不動産投資は、ワンルームマンションの購入でしょう。「あなたも大家さんになれる」といった広告表現をよく見かけます。

■「大家さん」といっても形だけ

確かに大家さんにはなれるのですが、所有するワンルームマンションの住戸には金融機関の抵当権がしっかり設定されてしまいます。ローンを返し切らないと抵当権は外れません。「大家さんといっても形だけ」というのが新築ワンルームマンションへの投資です。

月々のローンの返済は、入ってくる家賃で賄うというのが基本ですが、最近では購入時点から持ち出しの構造になっているケースも見られます。つまり、家賃収入よりもローンの返済や管理費、固定資産税などの支払額が上回っている状態です。

25年から30年にもわたるローンの返済期間が終わらないと、収支がプラスにならないのです。投資としてはあり得ないくらい劣悪な内容です。

■REITは投資信託の一種

ただ、不動産投資がすべて危険かというと、そうでもありません。上手に不動産投資をした人が10年ほどで実質価値が億を超える資産を築いている例は少なくありません。しかし、それにはたゆまぬ努力と多少の幸運が必要で、誰もが上手にできるとは限りません。

ここでは、誰でもローリスクで不動産投資の妙味が味わえる入門編の手法を紹介しましょう。それはJ−REIT(Jリート)への投資です。Jリートとは日本の不動産投資信託(REIT)のことです。多くの投資家から集めた資金でオフィスビルや商業施設、ホテルやマンション、ロジスティック施設など複数の不動産などを購入し、その賃貸収入や売買益を投資家に分配するのがJリートです。投資対象は不動産ですが、分類上は投信の一種です。

■即日の売却もできる

Jリートの銘柄は60ほどありますが、すべてに証券コードが振られています。つまり株式の銘柄と同じように売買ができるのです。

マンションやアパートといった不動産の現物に投資すると、「売りたい」と考えて市場に出しても、場合によっては換金までに何カ月もかかります。しかし、証券会社を通して株のように売買できるJリートの銘柄は、その日の相場でなら即日の売却も可能です。