夏に目立つ手足口病。原因はウイルス。2020年は新型コロナ対策もあってか、かからなかった子どもが多く、免疫がないため、油断すれば流行しかねない。大人が感染する可能性もある。予防・対処法を知っておこう。

手足口病とは主に乳幼児がかかる夏の感染症のひとつ。手のひら、足の裏、口の中などに小さな水ぶくれができる。尻や陰部に生じる場合もある。それほど高くはならないことが多いが、発熱もする。治って数週間してからも、爪がはがれるといった症状がまれにみられる。

手足にできる水ぶくれは米粒から小豆ほどの大きさでかたい。子どもの場合はかゆがったり痛がったりすることはあまりないとされている。ただ藤沢市民病院(神奈川県藤沢市)の清水博之医師(臨床検査科)は「大人が感染すると痛みが強く出ることが多く、歩くのに支障を来すこともある」と話す。

乳幼児に多い疾患としてよく知られているため、大人が感染しても、手足口病とは気づかないまま医療機関を受診する例が少なくないようだ。秋元ファミリークリニック(東京・足立)の秋元智博院長は「自己判断で市販のステロイド剤を発疹に塗るといったことは避けてほしい」と注意喚起する。

手足口病の原因となるのは主に「コクサッキーウイルス」や「エンテロウイルス」。こうしたウイルスには100種類以上の型があるとされ、年によって流行する型が異なることが多い。感染すると、その型には免疫ができるが、別の型に感染すれば再び発症してしまう。

「長い間流行していなかった型のウイルスが広まると、その型に免疫のない大人の感染者も増えてしまう」と清水医師は説明する。