コロナ禍による外出自粛、テレワークなどを背景に、キッチン用品や日用品、文房具といった雑貨のニーズが急拡大。長らく続くデフレや消費者の節約志向も追い風にし、100円ショップが業績を伸ばし続けている。

業界を見渡すと、SNS(交流サイト)が火付け役となる商品が増えている。業界トップの大創産業(広島県東広島市)が運営する「ダイソー」では、2021年2月に発売した「味付けたまごメーカー」が人気商品となった。

■味付けたまごメーカー

「本体」と「落とし蓋」、「外蓋」の3パーツからなる

ゆで卵とめんつゆなどの調味料を入れ、簡単に味付け卵(味玉)が作れる容器。「本体」と、卵の浮き上がりを防ぐ「落とし蓋」、「外蓋」の3パーツからなる。本体に卵4つをセットし、調味料を注ぐ。落とし蓋と外蓋を付け、冷蔵庫に1時間ほど置くだけで完成する。税込み110円。

(1)卵と調味料を入れ、落とし蓋をする。(2)外蓋をして冷蔵庫で1時間放置。(3)半分に割ると、調味料が染み込んでいた

普通に味玉を作る場合、大量の調味料が必要になるうえ、卵が浮いて味にムラができる。落とし蓋で卵を押さえ、少量の調味料で全体が浸るよう工夫を凝らした。SNS上では「簡単に作れる」「味が染み込んでいる」と話題になり、完成した味玉の写真を投稿する人も続出した。

ヒットしたのは、消費者の悩みを解決する商品を開発したことに加え、SNSでの拡散も狙ったダイソーの戦略が当たったからだ。味の入り方や調理時間を調整し、食欲をそそるような見栄えや色合いを意識したという。広報課の岩橋理恵氏は「ヒットさせるにはSNSが欠かせなくなっている」と、その重要性を明かす。