ラッキーナンバーに語呂合わせ。自動車のナンバープレートの数字を選べるようになって20年余り。街には一目見てそれとわかる数字が走っている。ドライバーはどんな思いを込めているのか。

希望ナンバー制が全国で導入されたのは1999年。「好きな番号にしたいという要望があり、分類番号の3桁化に合わせて導入した」(国土交通省自動車情報課)

分類番号というのは、例えば「品川 302」の「302」の部分を指す。排気量が2000cc以下などの小型乗用車は5から始まる「5ナンバー」。現在は車両が大型化し、普通乗用車の「3ナンバー」が主流になっている。

では、交付手続きなどを請け負う全国自動車標板協議会(全標協)の資料に基づき、3ナンバーの人気ベスト10(2019年)を見てみよう。

1位から4位までは1桁、いずれもラッキーナンバーだ。1位は「1」。ナンバー1という縁起担ぎでわかりやすい。2位の「8」は漢字では末広がりとして古くから幸運をもたらす数字だ。3位の「3」も「三位一体」など調和を意味する。4位の「5」は「5体」「5感」など人間を表す数字。偶数よりも、割り切れない奇数が好まれる。

5位と8位は8のぞろ目とその応用版。自動車販売店の営業マンによると、「8008」は「0には『丸』や『輪』という『円満』につながる語呂合わせがある」という。6位はラッキーセブンで7位は1のぞろ目。そして、9位の「1122」は明確な語呂合わせ。暦でも11月22日は「いい夫婦の日」だ。10位の「55」も英語の「GO」の発音に重なり「GO! GO!」の語呂合わせになっている。

希望ナンバーは数字への思い入れや遊び心を反映している。選び方には3種類ある。

1つ目は誕生日や記念日。数字そのものに個人的な意味がある例だ。2つ目はラッキーナンバー。そして、3つ目が日本独特の語呂合わせだ。

全標協の聞き取りによると、1173(いい波=サーファーのユーザー)、3150(最高)、8739(花咲く)、8981(厄払い)などの縁起担ぎがあった。

日本人の縁起担ぎに詳しい国立歴史民俗博物館の新谷尚紀名誉教授は「日本は既成宗教の影響が希薄なので、ゲン担ぎや語呂合わせによる民間信仰が広く定着してきた」と指摘。さらに「0から9までの10種類の数字を読み方が似た言葉に自由に置き換えて、そこに願いを込める文化が昔からある」と語呂合わせが好まれる背景を解説する。