2021年6月に日本導入が発表された8代目フォルクスワーゲン ゴルフ。コンパクトハッチバックの「メートル原器」として半世紀近くにわたりライバルの挑戦を受け続けてきた。ベーシックモデルのeTSI Active Basicは291万6000円(税込み)から

コンパクトカーの世界的ベストセラーにしてライバルたちのベンチマーク(目標)となってきた「フォルクスワーゲン(VW) ゴルフ」。8年ぶりにモデルチェンジした最新型はどんなクルマに仕上がっているのだろうか。自動車ジャーナリストの小沢コージ氏が確かめた。

■マクドナルドもビックリの「ド定番」

初代モデルが日本に入ってきたのは今から46年前の1975年。一時は27年連続輸入車販売ナンバーワンになるなど、日本で一番有名な輸入車のひとつであろうVWゴルフの最新型に乗ってきた。通称「ゴルフ8」、今回で実に8世代目だ。

セダンのように独立したトランクを持たないコンパクトハッチバックの世界的ベストセラーであり、2019年には歴代モデルの世界累計販売台数が3500万台に達するという大記録も打ち立てた。それだけに日本でもゴルフ8に注目している人は多いだろう。一番気になるのは、新型ゴルフが本当に進化しているのか、それとも進化していないのか、だ。

初代ゴルフは分かりやすくアヴァンギャルドだった。天才デザイナー、ジョルジェット・ジウジアーロが描いたデザインは、当時としては驚くほど直線的でシンプル。斬新過ぎて当初はあまり売れなかったらしい。

しかし乗ってみると、アウトバーンで鍛えた高速性能とパッケージングが圧倒的に優れており、舌の肥えたクルマ好きを中心に売れていった。なにしろ1980年代から90年代にかけて販売されていた2代目「ゴルフII」に至っては、今も大型専門店が存在するほど。

ある意味、ゴルフは「マクドナルド」にも匹敵する勢いで日本に浸透していったのだ。いや日本だけじゃなく、世界でだが。