佐賀市役所に昨年春、「新人職員」として採用された人工知能(AI)システム「ここねちゃん」が順調にスキルアップしている。インターネットを通じた文字による会話方式で24時間、年金制度などの質問に答え、1月末から、新たに子育てなど3分野の問い合わせにも応じている。市は実証実験を進め、職員の働き方改革につなげたいとしている。

 ここねちゃんはITベンチャー「木村情報技術」(同市卸本町)が開発し、市保険年金課で昨年5月から“勤務”している。「ここね」は「国民健康保険」「後期高齢者」「年金」の頭文字に由来する。

 市のホームページ(HP)上から質問でき、今年2月中旬までに保険・年金制度について約2万件の問い合わせがあったという。

 目立った苦情もなく、順調に利用されたことから、市は1月末から、質問の範囲を「家庭ごみの分別」「住民票や印鑑登録」「子育て」に広げた。

 想定問答は、ごみは約1300件、住民票などは約千件、子育ては約400件を用意。子育てでは「休日夜間こども診療所の場所や診察時間」など、質問の多い5項目をあらかじめ掲示している。業務拡大から約2週間でそれぞれ千件ほどの問い合わせがあり、多くは市役所が開いている日中だった。

 同課の武富将志課長は「電話による問い合わせが減少しており、その分、他の窓口サービスに注力できる。今後さらに対応分野を増やし、働き方改革につなげたい」と話した。

=2019/03/12付 西日本新聞夕刊=