福岡県朝倉市杷木寒水(そうず)に自生するマダケ(真竹)の変異種で、国の天然記念物「久喜宮(くぐみや)のキンメイチク(金明竹)」の群生地が、九州豪雨の土石流や流木によって深刻なダメージを受けていることが分かった。被害は群生地の8割に及び、朝倉市教育委員会が対応を協議している。

 キンメイチクは幹の部分が黄金色に輝き、緑色の縦筋が入るのが特徴。その美しさから珍重され、1927年に同市の米山(591メートル)中腹にあった群生地が国の天然記念物に指定された。だが、近年になって枯死状態となり、少し離れた神社「文字社」境内の群生地が追加指定されていた。

 今回被害を受けたのは、文字社境内の群生地。土石流の直撃で文字社は倒壊し、数百本あった境内のキンメイチクも多くが折れて倒れたり、地下茎ごと流失したりしている。残ったキンメイチクも、舞い上がる砂ぼこりに覆われて輝きを失い、一部は葉が枯れかけているように見える。

 周囲は不明者の捜索が続き、倒壊家屋やひしゃげた車が点在している。「ご神木」としてキンメイチクを管理する文字社の梶原明彦宮司は「地下茎が生きていれば再生は可能。地域の宝を何とか守りたい」と話している。

=2017/07/31付 西日本新聞朝刊=