福岡県朝倉市松末(ますえ)地区で7月31日夕の大雨で崩落した県道52号は同日朝、工事や復旧などの車両が通行可能となったばかりだった。重機が入れず、手作業でがれきの撤去などをしていた住民は一夜明けた1日、「やっと片付けや集落の復旧が進むと思っていたのに」と肩を落とした。

 崩落場所は松末小近くの乙石川と赤谷川の合流地点。県朝倉県土整備事務所によると、7月5日の豪雨で、流木や土砂が流れ込み、数メートルにわたって崩れた。流れが変わった乙石川の水を流すパイプを設置し、その上に砂利をのせるなどして31日朝に応急工事が完了。緊急車両に限り、同県東峰村まで通行が可能となったが、夕方の大雨で川の水位が上がり、流れ込んだ水が応急道路を削り取ってしまったという。

 親族の家が県道近くの集落にある女性(67)は「昨日は車両が通っていたのに、こんなことになるとは」と絶句。崩落現場のそばに自宅がある70代の男性は「道がないと復旧もなんもできん。早く通れるようにしてほしい」と訴えた。

 同事務所は「住民にとって道路は必要なので、全力で対応に当たっている」と話す一方、「応急道路は本来、緊急車両用。大雨が降ると、別の応急道路も崩れる可能性がある。危険を感じたら近づかないでほしい」と呼び掛けている。現在、朝倉市と東峰村の5路線で応急工事が行われている。

=2017/08/02付 西日本新聞朝刊=