広島、長崎への原爆投下から72年、被爆者団体の活動が高齢化を背景に細っている。日本原水爆被害者団体協議会(被団協)は、九州各県の構成団体数が2015年の100から2年間で15減少。熊本県では毎年夏の慰霊式が中止となった。長崎市に次いで被爆者が多い長崎県諫早市でも解散決定が相次ぎ、団体が姿を消す。7月に核兵器禁止条約が国連本部で採択される一方で、次世代への継承が深刻な課題となっている。

 熊本県被団協は今年、原爆投下50年の節目から続けてきた慰霊式の開催を断念した。高齢化に加え、熊本地震に伴う転居などで会員が減り、会費収入も不足しているためだ。長曽我部久会長(81)は「語り部の要請には何とか応えているが、活動はほぼ限界に来ている」と話す。

 鹿児島県では15年まで10あった地域支部が2に激減した。県被団協が昨年の理事会で活動継続の意思を確認したところ、事務作業の担い手不足などから解散が相次いだという。副会長で被爆2世の大山正一さん(60)は「県内の被爆者の平均年齢は全国より高く、気持ちだけでは継続は難しい」と頭を悩ます。