福岡県みやま市瀬高町下庄の「吉開のかまぼこ」が6月末で閉店し、創業から128年の歴史に幕を下ろす。皇室にも献上されるなど高品質のかまぼことして知られているが、3代目社長で職人でもある吉開喜代次さん(73)が体力面などを考慮して決断した。5月中旬、ホームページや店頭の張り紙で伝えると、全国から閉店を惜しむ多くの手紙やメールが寄せられている。吉開さんは「18歳からかまぼこ一筋。幸せなかまぼこ屋人生でした」と話している。

 1890(明治23)年に祖父が鮮魚店を開き、ほどなくかまぼこの製造を始めた。すり身は主流のスケトウダラではなく、高級原料とされるエソを主に使用。昔ながらの製法にこだわり、35年ほど前からは「自分で食べたいと思えないものをお客さんに出したくない」と、化学調味料や添加物の使用をやめた。