トヨタ自動車、西日本鉄道(福岡市)、JR九州(同)は27日、スマートフォン用の次世代移動サービスアプリ「マイルート」を28日から福岡市、北九州市で本格運用すると発表した。昨年11月から福岡市で実証実験を実施し、好評だったことから実用化する。目的地までの移動を一つのサービスとして提供する「MaaS(マース)」(モビリティー・アズ・ア・サービス)の一つで、全国展開を見据えているという。

 マイルートは、トヨタが開発した。グーグルなどの経路検索機能では、電車やバスなどの公共交通機関、徒歩、タクシーなど数パターンが提供されるのに対し、マイルートはそれらに加え、レンタカーや貸自転車も組み合わせたルート検索ができる。移動人数(最大4人)に応じた最適な手段も提案する。タクシーなどの決済も可能。

 アプリ上では連携するネットメディアが周辺のイベントや店舗情報を発信しており、観光・商業施設への送客にも効果が期待できる。トヨタと西鉄による実証実験では日本語、英語に対応していたが、本年度内に中国語と韓国語にも対応する。来年1月には九州新幹線の予約機能を追加する。

 MaaS市場は技術革新を背景に競争が激化している。国内では独自の観光用MaaSアプリを小田急電鉄が開発するなど、鉄道事業者やIT企業などの参入が相次いでいる。

 トヨタは車が所有から共有に変わる時代を見据え、次世代移動サービスの提供に力を入れている。同社担当者は「都市から地方まで、スピード感を持ってサービスを広げたい」と話した。 (山本諒)