昨年4月以来となる緊急事態宣言が出された福岡県。今回の宣言には「遅すぎる」との不満も聞かれたが、「仕方ない」との冷静な受け止めもあった。

 県内の1日当たりの感染者は今月7日、最多の388人に跳ね上がった。同県久留米市の農業の30代男性は「人の動きが活発になるクリスマス前までに宣言を出しておくべきで遅すぎる」と不満を示した。

 背景にあるのは先行きが不透明なことへの不安感。北九州市の理容師北島米子さん(85)は「客がさらに減るのは困るけれど、自分が感染するのが一番怖い」。同市の主婦安田里香さん(61)は「お昼ご飯はたまに外食して息抜きしていたけど、それも駄目なのかな」と、外出自粛要請が気掛かりな様子だ。

 前回の宣言時は、トイレットペーパーの買いだめや休校、商業施設の休業など混乱が相次いだ。同県春日市の主婦は「あの時の混乱はもうないはず。(宣言期間を)とにかくしのぎたい」。同県柳川市の観光の目玉、川下り業者の従業員の女性(38)は「仕方ない」と受け止めつつ、少人数の貸し切りで消毒も徹底しているとして「来てほしい」と願った。同県筑紫野市の西村謙治さん(81)は「外出は2日に1回の買い物だけ。極力外出しない方法を考えたい」と話した。 (壇知里、玉置采也加、室中誠司、吉田真紀)