飯塚病院(福岡県飯塚市芳雄町)の田中紘介肝臓内科部長が「自分の肝臓を自分で評価する」をテーマに、西日本新聞市民医療講座で講演した。田中医師は「肝臓は『沈黙の臓器』と呼ばれ、初期の異常は無症状で気付きにくい。血液検査の結果を見返して自分の肝機能を評価してみてほしい」と呼びかけた。

 講座は2016年6月、地域貢献活動の一環としてスタート。新型コロナの影響で中断し、23年5月に再開した。31回目となる今回は3月8日、飯塚医師会館講堂(同市吉原町)であり、29人が受講した。

 田中医師は「肝臓は重さが1〜1・5キロあり、臓器の中で最も重い」と説明。役割についてはアルコールやアンモニアの解毒糖や脂質の代謝栄養を蓄える―などがあるとした。

 肝臓の炎症が長期間続くと肝硬変になり「基本的には元のやわらかい状態に戻すことはできない」と指摘。原因として、過度の飲酒やウイルス性肝炎などを挙げた。肝硬変が進むと「腹水や浮腫、黄疸(おうだん)、肝性脳症などの症状がみられるようになる」と述べた。

 肝臓を自分で評価する方法として血液検査のデータの見方も紹介。「アルブミン」は肝臓が作るタンパクの一つで、低値であれば肝機能の低下が疑われる、と解説。「γ−GTP」は胆汁排せつ障害の時に上昇するが、飲酒や薬剤の影響でも上昇するとした。

 「血小板」の数値は、肝硬変に近づくにつれて低下するので「慢性的な肝機能障害を放置している人は、血小板の数値を確認してほしい」と述べた。

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 次回は5月10日午後1時から、飯塚医師会館講堂(西鉄飯塚バスターミナルがあるビルの4階)で開催。済生会飯塚嘉穂病院(同市太郎丸)の三好賢一整形外科主任部長が「骨粗しょう症」をテーマに講演する。受講無料。後日、告知記事を筑豊版に掲載する。