■初シート打撃

 ポテンシャルは“大谷級”だ!! 福岡ソフトバンクのドラフト2位、杉山一樹投手(21)=三菱重工広島=が12日、初めてシート打撃に登板し、打者5人と対戦して2三振を奪うなど好投した。この日、最速152キロをマークした身長193センチの右腕を視察した日本ハムのスコアラーは米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平(24)の名前を出して実力を評価。メジャースカウトからもさっそく熱視線を浴びているルーキーが開幕1軍入りを猛アピールした。

■縦スラにも手応え

 底知れぬポテンシャルを秘める男が初のA組シート打撃登板で力を見せつけた。杉山はこの日登板した8投手中、「大トリ」でマウンドへ。塚田に投じた初球の直球が、球場のスコアボードで151キロを計測すると、2球目でこの日最速の152キロをマークした。

 自身の直前に登板したドラフト1位の甲斐野(東洋大)は最速153キロをはじき出している。「甲斐野さんの後はめちゃくちゃ嫌だった。(自分のボールが)遅く見えるかなと思った」と苦笑いした杉山だが、打者5人に対し1安打、2奪三振の好投。ドラ1右腕に勝るとも劣らないインパクトを残した。

 目立ったのはスピードだけではない。2人目の川瀬を真っすぐで空振り三振に仕留めた直後だ。3人目の西田に投じた5球目は決め球として自信を持つ縦のスライダー。鋭く変化するボールに空振り三振を喫した西田は「すごく落ちた。真っすぐも速いし、いい投手だと思う」と舌を巻いた。

 投球を視察した日本ハムの関根裕之スコアラーが似た投手に名前を挙げたのが、海を渡った杉山と同じ193センチの“二刀流の怪物”だ。「体の大きさで大谷を思い出した。縦のスライダーはかなりの武器になるだろう」と評価した上で、「投手経験は少ないと聞いている。経験を積むことでもっと大化けする」と伸びしろにも言及した。

 才能はメジャーのスカウトも認めるところだ。9日にブルペンで千賀らをチェックしていたツインズの高橋幸次国際スカウトの目が、同時間にブルペン入りした杉山にくぎ付けになった。「ボールを見ただけでも威力がある。高卒3年目の年齢にしては体も大きいし、これからチェックしていかなくちゃいけない存在」と早くも熱視線を向ける。

 首脳陣の評価も日に日に高まっている。倉野投手コーチは「クイックでも球速が落ちなかったし、ランナーを背負っても問題ない。少なくとも短いイニングで使えるというところは見させてもらった」と中継ぎでの起用に言及。工藤監督も「縦のスライダーはブレーキが利いている。この時期にあれだけのボールが投げられているだけで十分」とほほを緩めた。

 甲斐野−杉山のドラフト1、2位“リレー”を目の当たりにした関根スコアラーは「正直、(甲斐野の次に)また150キロのピッチャーが投げるのかと思った」とため息をついた。「スピードは意識しなかった。腕をしっかり振ることができたので80点くらいの出来。手応えはありました」と振り返った杉山。甲斐野とともに、ホークス投手陣を突き上げる。 (長浜幸治)

=2019/02/13付 西日本スポーツ=