ソフトバンクの山川穂高内野手(33)が、オープン戦7試合でノーアーチのリチャード内野手(25)に改めてエールを送った。ここまで18打数6安打1打点、打率3割3分3厘ながら、期待される本塁打がない愛弟子を「あとは自分でつかむしかない。頑張れ」と見守っている。

 昨季はウエスタン・リーグで5年連続本塁打王に輝いたが、1軍では2年連続ノーアーチ。危機感を持った「ロマン砲」から直談判を受けた山川は、オフの約2カ月間の全ての練習メニューを作成。故郷沖縄などでともに汗を流しながら、厳しいトレーニングで鍛え上げ、手取り足取りの打撃指導を行った。

 引き締まった体でキャンプインしたリチャードも打撃練習で柵越えを連発して、首脳陣に期待を抱かせた。ただ、開幕1軍入りへの最終関門となるオープン戦では本来の豪打が影を潜め「6番一塁」でスタメン出場した7日のロッテ戦(ZOZOマリン)では4打席連続三振も喫した。

 自身も厳しい争いを勝ち抜いてきた山川はこう口にする。「こうやって打てばいい打球が行くとか、そこまでは僕はつくり上げられるんですよね。でも実際の試合であそこの場所(打席)に立つのは彼一人。それは僕も含めて全員がもう手が届かないところ」。最終的に結果を出すのは、あくまでリチャードなのだ。

 今季で8年目。メジャー顔負けのパワーは誰もが認める。山川直伝のスイングも懸命に学んだ。「ある一定のところまではみんな来られるんですよ。そこから一握り(の存在)になるためには、昼夜問わず明日はどうやって打つのか、自分はどうやって生きていくべきなのかという自問自答を繰り返さないといけない」。通算252本塁打を誇り、4度の本塁打王に輝いた〝アーチスト〟の言葉は重い。(大橋昂平)