【1970年式 ダットサン 240Z Vol.1】

 フェアレディZの大ヒットはクルマの持つ魅力だけでなく、Zにかかわった人々の力によるところも大きい。

 当時スポーツカーの開発に懐疑的であった日産本社に対し、北米日産社長だった片山豊さんがアメリカでの販売促進にスポーツカーは不可欠と訴え続けた。このことが、フェアレディZの開発計画に大きな影響を与えたことは想像に難くない。第1造形課に所属していたS30Z開発者の松尾良彦さんに励ましの手紙を送り続けたことも、のちに「Zカーの父」と呼ばれる片山さんを語るうえで欠かせないエピソードだ。

北米仕様のため運転席側だけにドアミラーが装着されたシンプルなシルエットなど【写真6枚】



 最初から北米市場に向け開発されたS30フェアレディZはSP/SRとまるで違う、ロングノーズにショートデッキ、ファストバックスタイルのクーペボディという全く新しいコンセプトのクルマだった。コクピットもドライバーを囲うように配置された計器類でスポーツカーと呼ぶにふさわしいものに。そしてL20型水冷直列6気筒SOHCを採用し、低速からトルクフルなパワー特性を持った誰もが乗りやすいエンジンを搭載していた。




Vol.2、Vol.3に続く


1970年式 ダットサン 240Z(HLS30)
SPECIFICATIONS 主要諸元
全長 4136mm
全幅 1630mm
全高 1286mm
ホイールベース 2305mm
トレッド前/後 1356/1347mm
室内長 820mm
室内幅 1390mm
室内高 1075mm
車両重量 1066kg
乗車定員 2名
最高速度 205km/h
エンジン型式 L24型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
総排気量 2393cc
ボア×ストローク 83.0×73.7mm
圧縮比 9.13:1
最高出力 151ps/5600rpm
最大トルク 20.1kg-m/4400rpm
変速比 1速 3.59/2速 2.25/3速 1.42/4速 1.000/後退 3.66
最終減速比 3.66
燃料タンク容量 60L
ステアリング形式 ラック&ピニオン
サスペンション 前後とも独立懸架ストラット・コイル式
ブレーキ 前/後ディスク/リーディングトレーリング
タイヤ 前後とも175HR-14
発売当時価格 3526ドル