【氷見昭和館 Vol.1】
氷見昭和館、昭和の路地裏にタイムスリップ 地方の私設博物館には、とてもユニークな展示物や仕掛けで来場者を楽しませているものがある。今回紹介する「氷見昭和館」も、その名のとおり、たっぷりと昭和の雰囲気にひたれる、心地よい空間だった。



来館時に目印となるあやしい雰囲気のコロナ・ハードトップのパトカーもどきなど【写真10枚】

 「思いがけず、楽しい博物館を見つけた」というのが、氷見昭和館を訪ねた正直な感想だった。建物は決して大きくないが、館内には濃密な昭和の景色が展開していた。子供の頃に見たあんな場所やこんな場所。古い記憶にあった懐かしいお店の一角が、突然目の前に現れる衝撃。興味が先走って目が宙を泳ぎ、気持ちが高ぶる。そんな遊園地に来た時のようなわくわく感を、久しぶりに味わうことになった。

 富山県氷見市は、能登半島の東側の付け根に位置する町。海の幸が豊富な富山湾に面する、普段はとても静かなところ。その地で地方公務員として定年まで勤め上げた苦楽多きみよしさんが、今から3年前の2011年4月29日の「昭和の日」に開館したのが、私設博物館の氷見昭和館だ。

 館内に展示されている昭和のお宝アイテムは、すべて苦楽多さんが長年にわたって収集したもので、その数1万点以上! 大はスバル360をはじめとする数台の国産旧車の実車から、小は文房具屋の店先に置かれている鉛筆まで、ご本人もちゃんと数えたことがない(笑)というほどの品数は、よくぞ集められたと感心するばかり。しかも展示の方法にも凝っていて、古家の解体現場などで譲ってもらったガラス戸や棚などを清掃してそのまま活用。時がたったヤレ感も作り物ではないため、すべてが違和感なく馴染んでいるのが居心地の良さにつながっている。

 週末ごとに、今も100人以上が来場するという氷見の人気観光スポットは、入場料が大人300円という良心的な設定。ぜひ一度、昭和の旧車に乗って訪ねていただきたい。




氷見昭和館の入口。サトちゃんがお出迎え。




入口を一歩入ると、招き猫が出迎えてくれるが、何だかまとまりのない展示物に戸惑う。でもご心配なく。この先に濃密な昭和ワールドが広がっている。

Vol.2に続く