【1974年式 フェアレディ Z-L  Vol.1】

幻のL型用DOHCヘッド、元祖TC24-B1搭載のフェアレディZが吠える! !  

 1980年にOS技研が発売した「TC24-B1」は、SOHCのL28型エンジンをDOHC24バルブ化することで、325psを発生した。自動車メーカーではない部品メーカーがワークスを凌ぐパワーユニットを作り、それをたったの9台ながら市販したのだから、その衝撃は計り知れない。そんなチューニング史に残るエンジンを修復し、さらにチューニングを加えているのが、ここで紹介するZ。

 オーバーホールとアップデートを繰り返し、最高出力は350psに達する。貴重だからといって倉庫に閉じ込めておくのではなく、オーナーのセンスでアレンジが加えられ、現役バリバリのチューンドとして動態保存されていることに、大きな衝撃を感じるのだ。

オリジナルに修復した後、10年を費やして熟成を重ねる

 小学生の頃からメカニカルなパーツに魅了され、チューニング雑誌を愛読するほどのクルマ好きだったという「トミタク」さん。その当時にOS技研がTC24‐B1の宣伝に使っていた「本物のツインカム」というフレーズが、成人してからも頭から離れず、20歳頃から本格的に元祖TC24‐B1を探しはじめた。

 とはいえ、生産台数9台とアナウンスされる名機を見つけ出すのは困難を極めた。情報の提供を得て駆けつけても、誤情報であることが大半だったが、10年以上が経過したある日、ようやくホンモノの元祖TC24‐B1と巡り合う。それが2003年のことだった。


リアスポイラーに装着されたヘッドのフロントカバーのロゴ型取りしたエンブレムなど【写真23枚】


1974年式 フェアレディ Z-L(S30)
SPECIFICATIONS 諸元
■エクステリア:サファリブラウン(ボディカラー)、ワークス寺元フルレストア、リスタード製カーボンボンネット、フロントスポイラー(当時モノ)、フロントクリアウインカー、デリカ用バックランプ流用サイドマーカー
■エンジン:L28型改3Lトミタク・フルチューン仕様、OS技研製TC24-B1(81年式)、ボアφ89mm×ストローク79mm(圧縮比13.2)、OS技研製カム(320度、10.5mmリフト)、バルブサイズ(INφ35.5mm、EXφ30.8mm:TC24-B1専用設計)、ホンダN360用バルブスプリング、コッター、リテーナー(当時のOS技研純正)、OS技研製鍛造φ89mmピストン、SAENZ製H断面コンロッド(LY28型用クランクに合わせて加工)、LY28型用オプションクランク(8穴)、ニスモ製コンロッド(幅を詰める加工)、オイルパン加工(ハコスカ用→S30Z)、ウエーバー50DCO1/SP、長瀬発動機製φ50.8mm等長タコ足、φ60.5mmフルデュアルマフラー
■点火系:マロリー製デスビ改、MSD 6AL、永井電子製プラグコード(短縮加工)
■燃料系:BMW E30 M3用燃料ポンプ、亀有製レギュレーター、トミタク製燃料デリバリーパイプ
■冷却系:910ブルーバード用ラジエーター
■駆動系:OS技研製オフセットフライホイール(内容物を9mmエンジン側に寄せた)、カーボンツインクラッチ、S14用OS技研製5速フルクロス(71Bのケースに組み込み)、スーパーロックLSD(トミタク仕様)
■サスペンション:純正オプション車高調、アメリカ製強化ブッシュ
■ブレーキ:(F)純正オプションMK63+S13シルビア用ベンチローター
■インテリア:Defiφ115mmタコメーター&φ60mm追加メーター(油圧、油温、水温)、ラムコ製φ50mm燃料計、オートルック製バケットシート(当時モノ)、ダッツンコンペステアリング、クスコ製ロールバー
■タイヤ:アドバン ネオバAD07 (F)195/50R15 (R)205/50R15
■ホイール:RSワタナベ (F)15×7.5J (R)15×8J




【2】【3】に続く