【1990年式 日産 ブルーバード 2000 SSS-R  Vol.3】

【2】から続く

 長きに渡ってラリーに参戦してきたブルーバード。中でも1987年に登場したSSS‐Rは、その輝かしい実績を再び手に入れるために開発された「ラリースペシャル」といえる。

 今回紹介するオーナーは、個体とほぼ同じ年齢にして、2台目のSSS‐Rだというオーナー。しかし初めから「ぞっこん」だったわけではなく、妥協(!?)して手に入れたことがきっかけで、SSS‐Rにハマってしまったそうだ。

 もともとオーナーはクルマにさほど詳しかったわけではなく、免許取得後も「スポーツカーに乗りたい」と大雑把に考えていた程度だった。そんなとき友人から「いいスポーツカーがある」という話があり、紹介されたのが後期のSSS‐R。だが、「実車を目の前にしてちょっと違う……と思いましたね。でもその時はインプレッサが欲しかったので、ターボで4WDだし、ロールケージも付いていたので決めてしまいました」と当時のことを話す。こうしてなんとなく手に入れたSSS‐Rだったが、実際に乗って素晴らしさを知り、徐々にのめり込んでいったそうだ。

 そんなとき、ルーフにまでダメージが及ぶ事故に遭遇し、愛車は修復不可能な状態に。しかし、どうしてももう一度SSS‐Rに乗りたかった新谷さんは、知人のつてで運良く現在の愛車を入手することができた。ただ、競技にも使用していた個体だったため、各部のダメージは少なくなかった。そこでエンジンや内装を以前の愛車から移植し、約1年かけてレストア&修理。ステッカーまで完成したのは、取材日の前々日だったとか。

 こうして2代目のSSS‐Rが完成し「エンジンがかかった時には、なんとも言えずうれしい気持ちになりました」と話すオーナー。最初の個体とは約5年の付き合いだったそうだが、今度の愛車はそれ以上の期間をともに過ごし、愛情を注いでもらいたい。


OWNERS VOICE/今回のレストアで愛車のことがよくわかりました。

 取材中、常に笑顔を絶やさなかったオーナー。それもそのはず、約1年かけて完成した新たなパートナーが手元にやってきたのだから。今回のレストアでは休日のたびに工場に出向き、内容や工程を細かく記録しておいたことで「本当の意味で愛車のことがよく分かって、一段とこのクルマが好きになりました」と話してくれた。

 今後はオリジナルの状態にこだわりながら、最高のコンディションを維持していきたいそうだ。


新車時に選択できた4点式ロールバー。乗員容積を4名分に限定するためのウレタンパッドが装着されたリアシートなど【写真23枚】




1990年式 日産 ブルーバード 2000 SSS-R(HNU12)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(mm) 4520×1690×1395
ホイールベース(mm)  2550
トレッド前/後(mm) 1460/1440
車両重量(kg)  1210
エンジン型式  SR20DET型
エンジン種類 直列4気筒DOHCターボ
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 86.0×86.0
圧縮比 8.5:1
最高出力(ps/rpm) 205/6000
最大トルク(kg-m/rpm) 28.0/4000
変速比 1速 3.066/2速 2.095/3速 1.653/4速 1.272/5速 0.795/後退 2.944
最終減速比 4.333
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション ストラット(前後とも)
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185/70R14(前後とも)
発売当時価格 235.1万円(4名乗車仕様)


【1】【2】から続く