【トヨタ・スポーツ】

 1960〜70年代、トヨタのカーラインナップの中にあったスポーツカーやスポーティー・グレードは、多くのクルマ好きたちにとって、常にあこがれの存在であり続けている。

 デビュー後、半世紀がたっても輝きを失わないトヨタスポーツ800とトヨタ2000 GTの2台、そしてDOHCエンジンを搭載したホットモデルたち。その姿を、じっくりとご覧いただこう。

【画像9枚】2000GTをはじめとした60-70年代トヨタスポーツの数々など


トヨタスポーツ、時代を超えたスポーツカーの原点|1965年式 トヨタスポーツ800

 ライトウエイトスポーツと呼ばれるクルマは多い。今でも軽量ボディのスポーツモデルは存在する。が、最近のクルマは安全対策や快適装備を盛り込んでいることもあり、車両重量は思いのほか重くなってしまった。

 軽量化と気持ちいい走り、優れた経済性は、設計者にとって永遠の課題だ。この難問を半世紀も前に解決したのが、トヨタスポーツ800である。



半世紀を経ても色あせない魅力|1968年式 トヨタ 2000 GT

 海外のオークションにおいて、日本車としては初となる1億2000万円の最高値で落札され、ニュースになったトヨタ2000 GT。国内においても「幻の名車」と呼ばれるだけあって、当時から出合う機会はまれだった。

 トヨタ2000 GTの開発を担当した往年のトヨタワークスドライバーの細谷四方洋さんによると、基本構想に着手したのが1964年11月のこと。そして、デザインを担当した野崎喩さんが図面を完成させたのが1965年4月で、8月14日にはプロトタイプの1号車が完成したそうだ。わずか9カ月という驚異的な短い開発期間で、名車トヨタ2000 GTは誕生したのだ。


短命に終わった高性能ハードトップ|1967年式 トヨタ 1600 GT
 
 1967年5月にトヨタ2000GTの発売が開始された3カ月後、弟分というポジションで登場したのが、トヨタ1600GT(RT55)だ。2000GTの2L6気筒エンジンに対し、1600GTは1.6Lの4気筒エンジンを搭載。2000GTと同じ5速MTの「GT5」と、コロナの4速MTの「GT4」の2タイプが用意された。

 ボディは、日本車初となるピラーレス構造の2ドアハードトップが採用され、「アローライン」と呼ばれたコロナ2ドアHT(RT50)をベースに、各部に補強が加えられた。また、1600GTの特徴となるフロントフェンダーのエアアウトレットを追加装備するなど、空力特性の見直しも行われている。エンジンは、4気筒OHVの4R型をベースに、ヤマハが開発したアルミ製DOHCヘッドを換装した9R型が搭載された。もちろん、パワーアップに併せて、足回りやブレーキなども強化されており、レースにおいてそのポテンシャルの高さを実証している。



磨き抜かれた1.6Lの彗星|1973年式 トヨタ カローラクーペ レビン1600
 
 1970年に登場した2代目カローラは、3K型OHV 1.2L 68㎰エンジンを搭載した普通の大衆車だった(後にT型1.4Lも追加)。

 これをベースとし、車格としては1クラス上であるTA22セリカ1600GT用ツインカム1.6L 115㎰、2T-G型エンジンを搭載。ボディにはオーバーフェンダーを取り付け、レーシングイメージを増したホットモデルが、1972年デビューの初代カローラレビン/スプリンタートレノ、通称TE27だ。



故人のひととなりを色濃く残すLB|1975年式 トヨタ セリカ リフトバック1600 GT。
 
クルマを見るとオーナーの性格や人となりがよく分かる。

 隙間にあるホコリまでキレイに取り除かれたパーツ類。ハーネスをまとめ、見た目をシンプルにしたエンジンルーム。オリジナルにとらわれなかったことが明らかなRSワタナベホイールやトムスのホーンボタンを取り付けたナルディのステアリング。

 見れば見るほど、このセリカLBのオーナーだった方がどのような性格で、どんなセリカを目指していたかが分かってくる。



洗練された5ドア・リフトバック|1979年式 トヨタ コロナリフトバック2000 GT
 
 1978年9月、フルモデルチェンジにより6代目となった「トヨタ」コロナ、T130系が販売開始された。このモデルから、長年親しまれていた「トヨペット」というブランドネームはトヨタの全車ラインナップから消え、現在ではトヨペット店という販売店名称のみが残っている。

 T130系コロナのデビュー時のボディバリエーションは4ドアセダン、2ドアハードトップ、バンの3種類だった。その1カ月後にラインナップに追加されたのが、今回ここで紹介するコロナリフトバックである。



2T-G型エンジン搭載のホットセダン|1973年式 トヨタ カリーナ1600 GT 4ドア

 1970年12月のデビューは、ダルマの愛称で親しまれている初代TA20系セリカと同時。クーペボディのセリカに対して、セダンボディを与えられたのが初代TA10系カリーナとなる。プラットフォームやパワートレーンの基本は両車共通だが、ボディの架装で別のクルマに仕立てている兄弟車だ。

 クーペのセリカ、セダンのカリーナという性格付けによって、登場時の印象はかなり地味なクルマだった。実際にエンジンは1.6Lの2T(‐B)型と1.4LのT型のともにOHVエンジンだけの設定で、DOHCの2T‐G型搭載のGTが最初からあったセリカとは、明確に区別されていた。

 

スポーティー仕様に目を向ける|トヨタのスポーツ・スピリット
 
 トヨタの乗用車には、高性能のDOHCエンジンを搭載したリアルスポーツモデル以外に、OHVやSOHCエンジンにツインキャブを装着した「S」「SL」「SR」といったスポーティーグレードも用意。
 走り志向の若者を中心に人気を博した。そんなトヨタのスポーツ・スピリットあふれるクルマをまとめてみた。


2000GTをはじめとした60-70年代トヨタスポーツの数々など【写真9枚】