クルマ屋さんのオーナーが、自分用にと購入して仕上げたクルマなのに、それを気に入ったお客さんに買い取られてしまうというのは、チマタでよく聞く話。特に、旧車となると、そのクルマに関する知識が十分あって、なおかつ自分用に太鼓判を押したクルマのコンディションが悪いワケがない。ここで紹介するS31Zも、そんな経緯で現在のオーナーの元に譲られたクルマだ。ボディのコンディションは抜群で、各部も補強、エンジンもかなり手が入った3.1L仕様を搭載。やはり、クオリティーの高い1台だった!! 

【1978年式 日産 フェアレディ Z-T Vol.2】【1】から続く

「自分が乗ろうと思って仕上げていたクルマで、ベース車の状態から、サビサビのボロい状態ではなしに、フロアにもサビがないコンディションのいいクルマだったんです。そのボディを全バラにしてスポット増し、補強を加え、車検を取ってリフトに載せていたところだったんです」と語ってくれたのは、「プロショップ ナカガワ」の中川英明代表。もともとZが好きで、ドラッグレース仕様とストリート用を所有し、L型エンジンのチューニングにも精通している。また、OS技研TC24のテクニカルアドバイザーでもあるため、オーナーが相談に訪ねたのだ。

「売りもんじゃないっていったんです。それでも譲ってほしいというので、Zを見て舞い上がってしまっているかと思ったんですけど、翌日と1週間後にも連絡がきたんです。それで、本気なんだと思って譲ることにしました」と中川さん。自分で乗るつもりだったので、ナローボディで仕上げていた。

フェンダーミラーではなく、ドアに足のない状態でベタ付けで装着されたビタローニ・セヴリングの樹脂製ミラーなど【写真34枚】

「もうひと目ボレです。このZを逃したら、一生後悔すると思いました」というオーナーは、譲ってもらえることが決まると、さっそく自分好みの部品を持ち込んだ。それが、前後のオーバーフェンダーと純正新品のワンテールだったそうだ。その後も、ブリッドのヒストリックローバックシートやロールバー、ブレーキ、足まわりなど、次々に装着してもらいたいパーツを中川さんのお店に届けたそうだ。


1978年式 日産 フェアレディ Z-T(S31)
SPECIFICATIONS 諸元
●エクステリア:ボディ全バラ&スポット増し&補強、MORE DRIVE製フロントスポイラー/アンダーパネル、前後オーバーフェンダー、ビタローニ・セブリングドアミラー、
●エンジン:L28型改3.1L仕様(圧縮比12.5)、MORE DRIVEオリジナルCP製φ89.5mm鍛造ピストン、L14型コンロッド加工、LD型クランク(フルバランス、1本キー加工)
●吸排気系:ソレックス50PHH(MORED RIVEチューン)、亀有製φ48mmタコ足(6-2、集合部変更)、MORE DRIVE製φ80mmワンオフマフラー
●点火系:ワコーLA700FX+ブラックコイル
●冷却系:トラスト製アルミラジエーター/オイルクーラー(10段)
●燃料系: ボッシュ
●駆動系:OS技研製ツインプレートクラッチ/クロスミッション、R200ニスモLSD(ファイナル3.9)、R31ドライブシャフト加工
●サスペンション:スターロード製車高調、MORE DRIVE製パイプアーム(前後)
●ブレーキ:(F)ウィルウッド製4ポットキャリパー+アリゾナZカーズ製φ300mmローター、S15用マスターシリンダー、ラインロック
●インテリア:ダッツンコンペステアリング、ニスモ製スピードメーター(300km/h)、Defiタコメーター&追加メーター(油圧、水温、油温)、オートメーター製燃料計、ブリッド製ヒストリックローバックシート(2脚)、プロショップ ナカガワ製ワンオフロールバー
●タイヤ:ブリヂストン ポテンザ(F)RE-11 195/50R15、(R)RE-01R 225/50R15
●ホイール:RSワタナベ(マグネシウム)(F)15×9.5J、(R)15×10.5J


【3】【4】に続く