ノーマルノーズにフロントスポイラーやオーバーフェンダーをまとったS30Zの王道スタイル。旧車のイベントでもよく見かける仕様なだけに、ヘタをすると周囲のクルマに埋没してしまいがち。しかし、水上自動車工業が手がけたこの1台は、ただ者ではないオーラを放つ。なにかが違う、そう思わせる魔力を秘めているのだ。奇をてらわずにスタンダードを極めた結果、たどり着いた理想系。走行4万kmの極上車をベースに最新パーツや快適装備を惜しみなく投入した、至高の仕上がりをとくとご覧あれ! 

【1977年式 日産 フェアレディ Z-T Vol.2】

【1】から続く

 水上自動車工業が手がけたこのS31型フェアレディZも然り。オリジナルのフロントスポイラーや240ZG純正タイプのオーバーフェンダー、純正リアウイングでシンプルにまとめあげる。王道スタイルでありながら、周囲に埋没しない存在感を醸し出した。


【画像31枚】4輪ディスクブレーキ化&ビックキャリパー化に伴いS15用に変更され、配管も引き直されたブレーキ・マスターシリンダーなど


 気になるそのベース車は、1977年式の後期型で、走行距離はわずか4万kmという1オーナー車。この極上マシンをベースに、約2年間をかけてキッチリと仕上げた。テーマは、新型車に負けない安心感のある走りの実現だ。

「200km/h以上を出したとしても肩の力を抜いて片手でイージードライブできる、そんな仕様を目指しました」と水上自動車工業の水上公弘代表。

 これを達成するために、まずは極上のボディをドンガラにすることから開始。サビや腐食がないことを確認したうえで、ドアや窓枠などの開口部を中心に約200~300カ所にスポット溶接を追加、その後ペイントを施した。


1977年式 日産 フェアレディ Z-T(S31)
SPECIFICATION 諸元
●エクステリア:ボディフルレストア&スポット増し、オリジナルフロントスポイラー/前後オーバーフェンダー、純正リアスポイラー
●エンジン:L28型改3L仕様、ASW製φ89mm鍛造ピストン/バルブスプリング、水上自動車工業製H断面コンロッド/ハイカム(作用角75度、リフト9.2mm)/ビッグバルブ(IN:φ45mm、EX:36.5mm)、L28型クランク加工(バランス取り、タフトライド加工、短縮加工)、グレッディ製サクションパイプ
●吸排気系:ソレックス44PHH(ニスモ:アウターベンチュリーφ38mm、メイン180、エア210、ジェットブロックASW製)、水上自動車工業製φ45mm6-2タコ足/φ75mmマフラー、TICスポーツ触媒
●点火系:KEW製デスビ、MSD
●冷却系:水上自動車工業製3層ラジエーター、HPI製オイルクーラー(ワンオフ加工)
●燃料系:ASW製燃料ポンプ
●駆動系:OS技研製ツインプレートクラッチ、S15改6速ミッション、R200デフ(ファイナル3.9)
●サスペンション:アラゴスタ製車高調(F)8kg/mm、(R)6kg/mm、ピロテンションロッド
●ブレーキ: (F)ハイスペック改4ポットキャリパー、(R)ハイスペック改2ポットキャリパー
●インテリア:MOMOプロトティーポステアリング、クイックリリースボス、軽量オリジナルダッシュボード、スタック製メーター(スピード、タコ、水温、油温、油圧、燃料、空燃費)、ブリッド製ヒストリックローバックシート(2脚)、ヴィンテージエアー製エアコン、DENONオーディオ
●タイヤ:ブリヂストン ポテンザRE-71R (F)205/50R15、 (R)225/50R15
●ホイール:ワーク マイスターCR-01マットカーボン(MGM)+ツヤ消しブラックアルマイトリム
(F)15×9.0J-16、 (R)15×9.5J-35




【3】【4】に続く