ノーマルノーズにフロントスポイラーやオーバーフェンダーをまとったS30Zの王道スタイル。旧車のイベントでもよく見かける仕様なだけに、ヘタをすると周囲のクルマに埋没してしまいがち。しかし、水上自動車工業が手がけたこの1台は、ただ者ではないオーラを放つ。なにかが違う、そう思わせる魔力を秘めているのだ。奇をてらわずにスタンダードを極めた結果、たどり着いた理想系。走行4万kmの極上車をベースに最新パーツや快適装備を惜しみなく投入した、至高の仕上がりをとくとご覧あれ! 

【1977年式 日産 フェアレディ Z-T Vol.4】

【3】から続く

 このように徹底的な作り込みが実施されたこのS31Z。その心臓部に収まるのはL28型改3Lのエンジンだ。燃焼室加工やビックバルブ化などを施したヘッドに、ASW鍛造ピストンやオリジナルのH断面コンロッド、タフト加工を施したL28型改クランクを組み合わせ、ソレックス44PHHをセット。8000rpmまで許容する高回転型ユニットに仕立て上げた。

【画像31枚】絶妙なツライチで収まるブラックアルマイトリム&マットカーボンディスク仕様のワーク・マイスターCR01など

「ミッションはS15シルビア用の純正6速の流用です。小加工で搭載が可能なうえに、ギアがクロスレシオ化されることで、街乗りからサーキットまでオールマイティに使えるのが採用した理由。6速はギア比が離れているので、高速巡航もラクになりますよ」と話す。

 このS15用ミッション流用はサーキット走行でも有効で、たとえば筑波サーキットなら4~5速、富士スピードウェイなら6速まで使えるようになり、コースが変わるとギア比が合わないといった問題も解消。いちいちファイナルを変更せずに済むのも魅力だ。

 そのほか、アメリカのヴィンテージエア製エアコンが組み込まれているのも魅力。また、電動パワーステアリングで快適性の向上を図るなど、細部までキッチリと作り込まれている。

 豊富なノウハウを生かし、最新パーツを惜しみなく投入することで、現代車にも負けない走りのよさや快適性を手に入れた至高の1台。なんとコンプリートカーとして販売も予定されているので、興味を持った人は、ぜひ気軽に問い合わせてみてほしい。



1977年式 日産 フェアレディ Z-T(S31)
SPECIFICATION 諸元
●エクステリア:ボディフルレストア&スポット増し、オリジナルフロントスポイラー/前後オーバーフェンダー、純正リアスポイラー
●エンジン:L28型改3L仕様、ASW製φ89mm鍛造ピストン/バルブスプリング、水上自動車工業製H断面コンロッド/ハイカム(作用角75度、リフト9.2mm)/ビッグバルブ(IN:φ45mm、EX:36.5mm)、L28型クランク加工(バランス取り、タフトライド加工、短縮加工)、グレッディ製サクションパイプ
●吸排気系:ソレックス44PHH(ニスモ:アウターベンチュリーφ38mm、メイン180、エア210、ジェットブロックASW製)、水上自動車工業製φ45mm6-2タコ足/φ75mmマフラー、TICスポーツ触媒
●点火系:KEW製デスビ、MSD
●冷却系:水上自動車工業製3層ラジエーター、HPI製オイルクーラー(ワンオフ加工)
●燃料系:ASW製燃料ポンプ
●駆動系:OS技研製ツインプレートクラッチ、S15改6速ミッション、R200デフ(ファイナル3.9)
●サスペンション:アラゴスタ製車高調(F)8kg/mm、(R)6kg/mm、ピロテンションロッド
●ブレーキ: (F)ハイスペック改4ポットキャリパー、(R)ハイスペック改2ポットキャリパー
●インテリア:MOMOプロトティーポステアリング、クイックリリースボス、軽量オリジナルダッシュボード、スタック製メーター(スピード、タコ、水温、油温、油圧、燃料、空燃費)、ブリッド製ヒストリックローバックシート(2脚)、ヴィンテージエアー製エアコン、DENONオーディオ
●タイヤ:ブリヂストン ポテンザRE-71R (F)205/50R15、 (R)225/50R15
●ホイール:ワーク マイスターCR-01マットカーボン(MGM)+ツヤ消しブラックアルマイトリム
(F)15×9.0J-16、 (R)15×9.5J-35


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