ストリートゼロヨンで圧倒的な速さを誇ったL型チューンド。さまざまな仕様があったが、燃調セッティングがシビアで、一発ブローのリスクがあったターボチューンは、今となっては珍しい存在。しかし、ここに登場するS130Zは、L28型改3.1LにRX-6タービンをツインで装着。しかもウエーバーのキャブ仕様というから驚く。その最高出力はラクに500psオーバー。荒々しさのあるエンジンの鼓動からも、このマシンが暴力的な加速をみせることが容易に想像できる。2017年に取材した、その詳細をとくとご覧あれ。

【1982年式 日産 フェアレディ 2000 ターボ Z-Tバールーフ Vol.1】

▶▶▶【画像23枚】F1タービンとも呼ばれたIHIのRX6タービン。なかでも1基で400ps~600psの風量を備えるRX-6 TCW76を2基がけした仕様など

 一世を風靡した刑事ドラマ「西部警察」で劇中車として登場し、少年たちのせん望を集めたS130フェアレディZ。90年代初頭に盛り上がりをみせたストリートゼロヨンでは、多くの若者がS130Zを駆って、ナイトシーンで熱いバトルを繰り広げた。
 オーナーも、中学時代からあこがれていたS130Zをアルバイトで貯めた資金をはたいて手に入れ、L28型ターボ仕様にして有名スポットに繰り出していたという。対峙したBNR32をぶっちぎったのもいい思い出だ。

「はじめての愛車でしたが3〜4年ほどで後輩に譲りました。手放したのは、飲食業を立ち上げたばかりで余裕がなかったから。それ以来、クルマの趣味からは次第に遠ざかっていきました」。
 転機が訪れたのは6〜7年前。240ZGに乗る知り合いと、その話題で盛り上がっているうちに若かりし頃の思いが再燃。そしてS130Zを手に入れたオーナーは、さらに部品取りの出物を探しているうちに出合ったのが、L型チューンとしては異端ともいえるツインキャブターボ仕様のこのZだ。



【2】に続く


1982年式 日産 フェアレディ 2000 ターボ Z-Tバールーフ(P510)
Specification 諸元
■ボディ:逆マンハッタンカラー(オリジナル)
■エンジン:L28型改3.1Lツインキャブターボ仕様、柿本改ハイカム、ビッグバルブ(INφ46mm、EXφ38mm)、東名パワード鍛造ピストン、L20型用コンロッッド(重量合わせ)、LD28型用クランク(1本キー加工)、燃焼室加工
■吸排気系:ウエーバー50DCO/SP、追加インジェクター(720cc×3本)、IHI製RX6タービン(2基)、ワンオフサージタンク&サクションパイプ、ワンオフタコ足&φ100mmマフラー、ブローオフバルブ、ウェイストゲートバルブ
■点火系:ルーメニーション製デスビ
■冷却系:ラジエーター3層加工(9mmコア増し)、オイルクーラー、トラスト製4層インタークーラー
■駆動系:トリプルクラッチ、71Cミッション、R200LSD(ファイナル4.3)
■足回り:車高調、ストラットタワーバー、ARC製スタビ
■ブレーキ:(F)FD3S用4ポットキャリパー+φ295mmスリット入りローター (R)DR30用ディスクブレーキ
■内装:モモステアリング(レース)、シーマリン製セミバケットシート(左右)、ロールバー、10000rpmタコメーター、TBO製300km/hスケールスピードメーター、グレッディ製追加メーター(ブースト、燃圧、排気温)、ラムコ製追加メーター(水温、油圧、油温)、トラスト製VVC、グレッディ製レビックⅣ
■タイヤ:ブリヂストン ポテンザRE11
(F)205/50R16 (R)225/45R16
■ホイール:SSR メッシュ(F)16×7.5J+22
(R)16×8.5J-4