半世紀以上の長い歴史を誇るセドリック・グロリア。今ではその名も消滅してしまったが、トヨタ・クラウンとともに長らく国産高級サルーンを支えてきたことは疑いようもない事実である。そして、1979年6月にデビューした430は、国産車のその後のトレンドを先取りした重要な存在だった。

【1981年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ ターボ ジャック・ニクラス バージョン Vol.2】

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 国産車で初めてターボエンジンを搭載したセドリック・グロリア。

 ただし、オイルショック以降、省エネ性が強く要求されていた日本では、ターボはパワーアップが目的ではなく、大排気量でなくとも高出力が得られ、燃費性能も向上するといった意味合いが強かった。つまり、いまはやりの「小排気量ターボ」と同じ考え方でターボを採用したというわけだ。

 このように、ターボエンジン搭載が430の最大のトピックであるが、その他にも見どころは数多い。先代にあたる330は抑揚のあるグラマラスなデザインだったが、430では直線基調のシンプルなデザインに一変。ボディバリエーションも2ドアハードトップが消滅し、4ドアハードトップと4ドアセダン、ワゴン/バンの3種となった。また、サスペンション形式も変更。

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国産市販車初のターボエンジンとなったL20ET型。出力向上と同時に、低燃費、低騒音、排ガスのクリーン化を実現した。


 フロントは従来からのダブルウイッシュボーンだが、リアはリーフリジットから5リンクに変更され、乗り心地が大幅に向上した。

 なお、81年4月のマイナーチェンジでカラードウレタンバンパーが採用され、2.8L車の最高出力が10 psアップ。82年6月の改良では、ATが3速から4速へ変更されるなどのアップデートが行われた。

【3】に続く

1981年式 日産 グロリア 4ドアハードトップ ターボ ジャック・ニクラス バージョン
Specifications 主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4690×1690×1415
ホイールベース(mm)  2690
トレッド前/後(mm) 1415/1380
車両重量(kg)  1455
エンジン型式  L20ET型
エンジン種類 直列6気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 1998
ボア×ストローク(mm) 78.0×69.7
圧縮比 7.6:1
最高出力(ps/rpm) 145/5600
最大トルク(kg-m/rpm) 21.0/3200
変速比 1速2.842/2速1.542/3速1.000/
後退2.400
最終減速比 4.375
ステアリング バリアブルレシオ式ボールナット
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーン/5リンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185SR14(前後とも)
発売当時価格 226.3万円(ターボSの価格)