1980年代から2000年代初頭まで日本のアッパーミドルサルーンはマークⅡ3兄弟中心に世界が回っていた。とくに3兄弟が揃った80年代はハイソカーブームを巻き起こすと同時に先頭に立って時代を動かした。
まさに80年代を象徴する一台となったマークⅡ3兄弟を3世代にわたって分析&紹介していこう。
※特集内では特定の車種・グレードを示す場合を除き、各世代を示す表記を一般的な通称となる61/71/81系またはシリーズとしています。

【61 SERIES 徹底解剖】

 1980年4月、新たな販売チャネル「トヨタビスタ店」の開業に合わせて、クレスタがデビュー。遅れること半年、マークⅡとチェイサーがフルモデルチェンジを実施し、3兄弟が揃った。マークⅡは落ち着きと格調、チェイサーは個性と若々しさ、クレスタは新しい時代感覚を持つ高級パーソナルカーをキーワードに開発され、デザインやエンジンなどで差別化を図った。6気筒エンジンは1G‐EU型が基本で、4気筒モデルもラインナップする一方、マークⅡのみ2.8Lの5M‐EU型を用意するあたりに、格調を求める上級志向が見て取れる。翌1981年10月には2LSOHCターボのM‐TEU型エンジンを追加して、ラインナップを強化した。

 マイナーチェンジは1982年8月で、内外装を大幅にリファイン。外装は別項で解説するが、内装ではスイッチも導入したエアコン操作パネルや、ウインカー&ワイパーレバーのデザインひとつとっても、グッとモダンになった印象がある。また、エレクトロニックディスプレイメーターを導入するなど、内容もハチマル的になった。
 そして注目のエンジンでは、ツインカムの1G‐GEU型を追加。このエンジンを搭載するグレードは「ツインカム24」と表記され、他グレードとの差別化を図っている。その一方、マークⅡの2.8Lは廃止。6気筒エンジン搭載車は2Lかつ4輪独立懸架のみとなった(前期は車軸懸架もあり)。

このほか、1983年2月に電子制御4速ATのECTをツインカム24シリーズに追加している。
また、スーパーホワイトのボディカラーでハイソカーブームの火付け役となったのが、この61系だ。


>>【画像14枚】セダンとハードトップの2種が車種によりわかれるすべて4ドアのボディタイプなど

STYLING & MINOR CHANGE
MARK II
4ドアのボディタイプはセダンとハードトップの2種。ハードトップのボディ寸法は3兄弟ともに同じとなる。ハードトップの前期は、左の前期チェイサーセダンと似たデザインだが、後期は「イーグルマスク」と呼ばれるフェイスに一新。前期セダンは、チェイサーの前期セダンとは異なり、角目4灯ヘッドライトを採用している。


CHASER
ボディタイプはセダンとハードトップ。セダンのみ全高が30mm高くなる(マークⅡも同様)。セダン、ハードトップともにボンネット中央のふくらみがグリルまでつながっていないのが、マークⅡとは異なる点。マイナーチェンジでマークⅡのイーグルマスクと同様シャープなデザインとなった。また、リアコンビランプが大型化する。


CRESTA
以降の世代とは異なりハードトップのみとなる初代クレスタ。前期は角目4灯だが、マイナーチェンジでフォグランプ内蔵の異形2灯となったのが大きな変更点。マークⅡ&チェイサーはノーズが傾斜し、テールが垂直となるのに対して、クレスタはノーズは垂直でテールがスラント。デザイン面では血縁関係は薄い。それが個性となる。



ENGINE
6気筒エンジンは下記の4種。やはりマイチェンで追加されたツインカムの1G-GEU型が話題だ。一方でシングルカムの1G-EU型もマイチェンで改良され、燃料噴射量などを総合制御をするTCCSを採用して燃費を向上している。