オーバー500psのパワーに、超高剛性なライトウエイトボディ。ツモリエンジニアリングが、1人のサーキットフリークのオーダーを受けてチューニングしたS13シルビア。開発当初は、多くの昭和生まれの車両のように、現車もすでに朽ちゆく寸前、見るも無残な状態。今はそんなネガティブなイメージは微塵もない。その世代のクルマに精通するチューナーだからこそできた復活劇。S13はまだまだ速く、面白いクルマだ。

【1988年式 シルビア Ks Vol.3】

【2】から続く

 ボディメイクが完了したところで、サスペンションチューンに駒を進めた。強固なボディに同調させ、メンバー類はすべてリジッド化し、アーム類のブッシュもピロボール化されている。アドバンA050の装着を前提にセッティングする車高調は、RGの特注サーキットスペックで、バネレートはフロントが12kg/mm、リアが10kg/mm。ちなみに足まわりでは、スタビをキャンセルしている点が独特だ。アライメントはフロントが4度、リアが2.5度。車高は下げ過ぎず、適度なクリアランスが確保されている。

 最後となったエンジンは、CA18型をそのまま生かす方向だ。頑丈なスチールブロックを採用するCA18型は、ハードなチューニングも許容し、ブローしにくい。最終的に選ばれたチューニングプランは、TD‐06/25Gタービン×ウェイストゲート仕様でターゲットパワーはオーバー500㎰だ。

>>【画像38枚】エンジンルームの熱を逃がすため、ボンネットはかなり浮かせてセットされている。φ60mm→φ76mm→φ80mmとメインの太さが微妙に変化するワンオフ製作したボンネット出しのマフラーなど

「ほぼ完成型だけどセッティングはまだまだこれから。焦らずじっくりと仕上げてもらうつもりです」とオーナー。シェイクダウンは岡山国際サーキットで、春が来る頃に行われる予定だ。



OWNERS VOICE

 サーキット走行が大好きなオーナー。自らも走行会を企画するなど、ハマり度は相当なレベルだ。マシンを変えて、さらに高みを目指そうというのが、S13購入の動機。ホームコースは岡山国際サーキットで、製作中のS13での目標は1分50秒ギリ!「ま、絶対に出せると思います。というか、出せなきゃ困る。この仕様であれば玲央くんなら、45秒切りは確実。オーナーの自分が、あまりにも遅いとカッコ悪すぎるもの(笑)」。


1988年式 シルビア Ks(S13)
SPECIFICATION 諸元
●エクステリア:オリジナルグリーンオールペイント、ボディフルスポット増し&補強、FRPボンネット
●エンジン:CA18DET型改、鍛造ピストン、トラスト製グレッディTD06タービン
●点火系:ダイレクトイグニション
●吸気系:トラスト製インタークーラー、ワンオフサージタンク、インフィニティ用ビッグスロットル、
 ブローオフバルブ、ワンオフサクションパイプ
●燃料計:SARD製280ccインジェクター/コレクタータンク
●制御系:ハルテック
●排気系:ワンオフタコ足、HKS製ウェイストゲート
●駆動系:OS技研製ツインプレートクラッチ
●足回り:RG車高調、アーム&メンバー補強
●ブレーキ:R32用4ポットキャリパー、ウィルウッド製マスターシリンダー(マスターバックレス)
●タイヤ:アドバンA050 225/50R15
●ホイール:ワーク・マイスターS1 15×8.5J +5
●内装:ハルテックIQ3メーター、ブリッド製バケットシート、タカタ製フルハーネス、ロールケージ


【1】【2】から続く