あこがれを、あこがれのままで終わらせない。そう決めたオーナーは当時の走りを彷彿させる2T-G型改2L仕様のクーペを手にした。過去を、過去のままで終わらせない。仲間の走りを見てサーキット走行に踏み出したオーナーは、レーシングジャケットとワークスフェンダーまで手に入れた。取材当時の2018年、30年以上も前のセリカが公道に、そしてサーキットに復活した! 

【1972年式 トヨタ セリカ 1600GT Vol.3】

【2】から続く

 今回紹介するTA22オーナーは1974年生まれなので、セリカがサーキットを走っていたときをリアルタイムで記憶している世代ではない。セリカにまつわる記憶といえば、「自分が子供のころ、父親がSTに乗っていたのを覚えている」くらいだそう。しかし、バイクをきっかけに古い乗り物に興味を持ち始め、初めての旧車を買おうと決断した際、脳裏をよぎったのはハコスカやS30Zなどの日産勢ではなく、初代セリカだったという。

 購入したのは取材の7年前の2011年。さすがにその当時でも生産終了から35年近くたっていたことから、ノーマルを買ってイチから仕上げるにはパーツ集めが困難なため、オーナーは自分の理想に近いチューニングが施された1600GTを探し出し、幸運にも入手することに成功する。そのチューニング内容は、エンジンは純正の2T-G型エンジンに亀有エンジンワークス製鍛造ピストンと1.8Lの3T型エンジンのクランクを合わせた、おなじみの2L仕様に。キャブレターはOER製φ45mmを2基がけ、電気系はフルトラ化で強化を図る。足まわりはAE86用の車高調やスタビライザー、ディスクブレーキを流用し、これで往年のレーシングセリカを彷彿させる走りへと近づいた。

>>【画像24枚】セリカ用を探すより手っ取り早くチューニングできるという、AE86用を流用した足回りなど


【4】に続く


1972年式 トヨタ セリカ 1600GT(TA22)
SPECIFICATION 諸元
■ エクステリア:マーシャル製ヘッドライト(PIAA・LED化)、当時物レーシングジャケット/チンスポイラー/リアスポイラー、FRP製リプロセリカワークスフェンダー、GTストライプレプリカ、ナポレオン・バッカミラー、リアラメ入りガラス
■ エンジン:2T-G型エンジン改2L仕様、亀有製2T-G 2L用鍛造ピストン/3T型用フルカウンタークランク、カム(IN272/EX288度)
■ 吸排気系:OER製φ45mmレーシングキャブレター×2、ワンオフエキゾーストマニホールド/ステンレスデュアルマフラー(φ50mm)
■ 点火系:永井電子機器製ウルトラCDI/シリコンプラグコード、強化セルモーター
■ 冷却系:ラジエーターコア3層張り替え、9段オイルクーラー
■ 燃料系:電磁ポンプ交換
■ 駆動系:強化クラッチ、AE86用マスターバック/ディスクブレーキ用ホーシング、TRD製LSD
■ 補強系:(F)クスコ製ストラットタワーバー
■ サスペンション:(F)AE86用ストラット、4段式ショックアブソーバー、クスコ製ピロアッパーマウント (R)AE86用強化スタビライザー/ラテラルロッド/ピロロワアーム、8段式ショックアブソーバー、ワイズスポーツ製強化コイルスプリング
■ ブレーキ:AE86用ブレーキマスター移植/前後ディスクブレーキ移植
■ インテリア:ナルディ製レザーステアリング、ピンクパンサー・シフトノブ、オートルック製レーシングシート、ウィランズ製レーシングハーネス、大森メーター製水温/油温/油圧/バキューム計、グローブボックス下3連メーター(燃料計、大森メーター製水温計/電圧計)
■ タイヤ:トーヨー プロクセスT1R (F&R)225/40R14
■ ホイール:タケチプロジェクト レーシングハート(F)14×10J (R)14×11J