あこがれを、あこがれのままで終わらせない。そう決めたオーナーは当時の走りを彷彿させる2T-G型改2L仕様のクーペを手にした。過去を、過去のままで終わらせない。仲間の走りを見てサーキット走行に踏み出したオーナーは、レーシングジャケットとワークスフェンダーまで手に入れた。取材当時の2018年、30年以上も前のセリカが公道に、そしてサーキットに復活した!
  
【1972年式 トヨタ セリカ 1600GT Vol.4】

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 そして、4年前に転機が訪れる。それまでは壊れたときの不安からサーキットに出かけることなどなかったオーナーが、地元にある袖ヶ浦サーキットへ通い出したのだ。

「まわりの旧車仲間にあおられて、サーキット走行をすることになったんですが、絶対的な速さよりも、楽しむことに重点を置いています。そうなると、やはり当時のレースカーの雰囲気を味わってみたくなり、ワークスフェンダーやレーシングジャケットの装着に踏み切りました。フェンダーは現在でも売っているので、それを購入しましたが、レーシングジャケットとスポイラーは70年代の当時物です。その頃のことは自分が生まれる前なので詳しくありませんが、いろいろと調べるのも楽しみの1つになっています」と語ってくれたオーナー。セリカにはレース関係のパーツ以外のラメ入りガラスや、アクセサリーも取り付けられている。当時のレーシングシーンだけでなく、ちょっぴり街道レーサーの気分も味わう。そんなリラックスした旧車の楽しみ方ももちろんありだ!  

>>【画像24枚】鋳物のステーが付いており、ボンネットを開くと、連動して前方にチルトする機能を持つという、ヘッドライトを覆うレーシングジャケットなど


OWNER

 パーツを集めたり、ストリートを走るだけでなく、サーキット走行も楽しみ始めたオーナー。今後は、サスペンションの変更も視野に入れているそうだ。サーキット走行のタイムについては、「旧車クラスで走っていますが、全然遅いです(笑)。でも、自分はスピードよりもセリカを壊さずに楽しく走ることを目標としているので、さらにエンジンのパワーを上げるようなチューンナップはしません」とのこと。お気に入りのセリカでリスクをおかすよりも、できるだけ長くセリカで楽しみたいという印象を受けた。



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1972年式 トヨタ セリカ 1600GT(TA22)
SPECIFICATION 諸元
■ エクステリア:マーシャル製ヘッドライト(PIAA・LED化)、当時物レーシングジャケット/チンスポイラー/リアスポイラー、FRP製リプロセリカワークスフェンダー、GTストライプレプリカ、ナポレオン・バッカミラー、リアラメ入りガラス
■ エンジン:2T-G型エンジン改2L仕様、亀有製2T-G 2L用鍛造ピストン/3T型用フルカウンタークランク、カム(IN272/EX288度)
■ 吸排気系:OER製φ45mmレーシングキャブレター×2、ワンオフエキゾーストマニホールド/ステンレスデュアルマフラー(φ50mm)
■ 点火系:永井電子機器製ウルトラCDI/シリコンプラグコード、強化セルモーター
■ 冷却系:ラジエーターコア3層張り替え、9段オイルクーラー
■ 燃料系:電磁ポンプ交換
■ 駆動系:強化クラッチ、AE86用マスターバック/ディスクブレーキ用ホーシング、TRD製LSD
■ 補強系:(F)クスコ製ストラットタワーバー
■ サスペンション:(F)AE86用ストラット、4段式ショックアブソーバー、クスコ製ピロアッパーマウント (R)AE86用強化スタビライザー/ラテラルロッド/ピロロワアーム、8段式ショックアブソーバー、ワイズスポーツ製強化コイルスプリング
■ ブレーキ:AE86用ブレーキマスター移植/前後ディスクブレーキ移植
■ インテリア:ナルディ製レザーステアリング、ピンクパンサー・シフトノブ、オートルック製レーシングシート、ウィランズ製レーシングハーネス、大森メーター製水温/油温/油圧/バキューム計、グローブボックス下3連メーター(燃料計、大森メーター製水温計/電圧計)
■ タイヤ:トーヨー プロクセスT1R (F&R)225/40R14
■ ホイール:タケチプロジェクト レーシングハート(F)14×10J (R)14×11J