オリジナルを求めるなら、徹底してオリジナルを。
チューンドカーを求めるなら、前人未到のチューニングを。
いつからか、旧車の世界は極端なステレオタイプになってしまっていないか?  
そこで、純正らしいルックスと乗りやすさを重視したメカを持つS30Zを紹介したい。
このバランスのよさこそ、実は世間が求めているベストなのではないか?

【1975年式 日産 フェアレディZ Vol.2】

【1】から続く

 あからさまにチューンドS30Zを印象付けるような装備は一切ないS30Z。

「純正のようでいて、ひと味違う」という言葉が、このS30Zの真髄を無言で表しているかのようだ。ここで、製作にあたった水上自動車工業の水上公弘代表に考えを聞いてみた。

「キレイなフルオリジナルにこだわりすぎるのも息苦しいし、モディファイに走りすぎても誰もついていけない。意外とその中間ぐらいのクルマが乗りやすくて、だれもが求めているクルマなんじゃないかと思うんです。

 なので、ボディ剥離やスポットを全部バラすような、いわゆるフルレストアはしていません。もともとのコンディションがいいボディに、わざわざ手を入れる必要を感じないからです。ドレスアップについても、オーバフェンダーなしのナローボディにはナローなりのよさがあると思っていて、それを生かすことにしました。テールもツーテールを生かして、1975年式ならではの美しさを追い求めたのです」

>>【画像27枚】ワンテールもオバフェンもなし。 1975年式の美しさをあえて追求、美しいノーマルのイメージを残しつつ 3.1Lユニットを搭載した通好みのスタイルなど


>> チェックマンのレプリカとなるステアリングとボスは、水上自動車からセットで発売されている旧車好きには見逃せない商品だ。なお、ガレージアルゴンのパワステにより、操作感は軽い。

>> センターコンソールに備えられた3連メーター。左から油圧/油温/水温の状態を指し示す。

>> バケットシートに交換したい気持ちをグッと抑えて、あえて純正シートを生かす。フロアマットや防音材を新品に交換しているため、乗っていて気分がいい。


【3】に続く


1975年式 日産 フェアレディZ(A-S30)
SPECIFICATION 諸元
■ エクステリア:水上自動車工業製フロントスポイラー、熱線なしリアガラス
■ エンジン:L28型N42ブロック+N42ヘッド、カムカバーブローバイ横出し加工+黒結晶塗装、削り出しオイルフィラーキャップ、亀有エンジンワークス製鋳造ピストンφ89.25mm/軽量ビッグバルブ(INφ46mm/EX38mm)、イスキー製バルブスプリング、L14型用コンロッド軽量加工、LD28型用83mmクランク(ケツ切り加工)、オリジナルカム(作用角76度/カムリフト9.6mm)、ニスモ製オプションプーリーセット
■ 吸排気系:原田商会製インテークマニホールド、ソレックス44PHH×3、アルミ削り出しファンネル、水上自動車工業製6-2等長エキゾーストマニホールド/オールステンレスマフラーφ80mm
■ 点火系:亀有エンジンワークス製レース用デスビ&フルトラキット、MSD製ブラスターハイバイブレーションコイル/プラグコード
■ 冷却系:クロスフロータイプアルミラジエーター
■ 燃料系:オートサービスワタナベ製インジェクションポンプ
■ 操舵系:ガレージアルゴン製電動パワーステアリングキット
■ 駆動系:OS技研製ツインプレートクラッチ、71Cミッション、R200デフ(ファイナル4.1)、ニスモ製LSD
■ サスペンション:(F)水上自動車工業製車高調/ステアリングロッド/テンションロッド、エナジーサスペンション製ブッシュ
■ ブレーキ:S15シルビア用ブレーキマスター (F)MK63キャリパー (R)S13シルビア用ディスクブレーキ
■ インテリア:水上自動車工業製チェックマンレプリカステアリング&ボスセット、油圧/油温/水温計追加
■ タイヤ:ヨコハマ アドバンネオバAD08R (F)195/50R15 (R)225/50R15
■ ホイール:レイズ ボルクレーシングTE37V SL (F)15×7.5J (R)15×8J