「能ある鷹は爪を隠す」。旧車のモディファイにおいても、時として使われる表現だ。ごく普通に見えるのに、フタを開けたらびっくり。レーシングスペックのエキップメントに、ワイヤータックやシェイブドベイまで駆使され、まさにギャップだらけ。10年以上の歳月をかけて、オーナー自ら仕上げたフェアレディの爪は、鋭く、美しい。

【1968年式 ダットサン フェアレディ 2000 Vol.1】

 1961年の東京モーターショーでデビューを飾った310系ダットサン・フェアレディ。当時のトライアンフやMGなどの英国製ライトウエートスポーツを模範とし、ダットサン・トラックのシャシーをベースに開発されたオープンスポーツだ。

 前身モデルにあたるダットサン・フェアレデー1200の時代から、主な輸出先はアメリカだったため、現在でも日米両国に多くのファンが存在している。そのオーナー像は、数ある旧車の中でも特に年齢層が高めで、どちらかといえばオリジナル重視派が優勢、というのが日米に共通した印象だ。


>>【画像23枚】ホイール加工専門店にオーダーし、純正の14インチを15インチ化、さらに6Jにワイド加工しているホイールなど。ハコスカGT-R用のセンターキャップが装着されているのもポイント。タイヤサイズは185/65R15



 とはいえ、ダットサン・フェアレディは1963年に鈴鹿サーキットで開催された第1回日本グランプリでクラス優勝を果たしたほか、アメリカではBREが1968年からSCCAで旋風を巻き起こすなど、モータースポーツとの関係性も深い。そのためハイパフォーマンス志向のサーキットユーザーや、最新パーツを使ったレストモッドにモディファイするオーナーも少なからずいる。

 今回取材したSRL311ダットサン・フェアレディ2000のオーナーもモディファイ志向のひとりだ。現在34歳と、フェアレディオーナーとしてはかなり若く、本人も「自分の知る範囲内では、昔からずっと最若手です」と笑う。


【2】に続く


1968年式 ダットサン フェアレディ 2000(SRL311)
SPECIFICATION 諸元
■ エクステリア:マーシャル製W反射鏡ヘッドライト、リアフェンダーたたき出し
■ エンジン:U20型改、OS技研製φ88.2mm鍛造ピストン、キャレロ製H断面コンロッド、加工カム(74度)、イスキー製強化バルブスプリング
■ 点火系:永井電子機器製ウルトラMDI、PPK
■ 吸気系:ソレックス50PHH
■ 排気系:ガレージアルティア製タコ足/マフラー
■ 冷却系:特注ラジエーター
■ 燃料系:ニスモ燃料ポンプ
■ 駆動系:OS技研製ツインプレートクラッチ、マジックパフォーマンス製71A改ミッション
■ 足回り:(F)ショップオリジナルレーシングサス、マナティレーシング製ロワアーム/スタビ(ピロボールタイプ) (R)ビルシュタイン製ショックアブソーバー、純正レース用サス
■ ブレーキ:(F)MK63キャリパー(ワンオフブラケット)、ステンメッシュホース (R)強化シュー
■ タイヤ:ダンロップ 185/65R15(前後とも)
■ ホイール:日産純正改15インチ(ハコスカGT-R用センターキャップ)15×6J
■ 内装:マッハステアリング、オートルック製ローバックシート、ダッシュボード張り替え