【第23回 東京モーターショー 1979 Vol.3】

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 エンジンにも新しい潮流が見られる。ひとつは今の時代にもつながるディーゼルエンジンの台頭だ。いすゞは117クーペに、三菱はギャランΣにディーゼルエンジンを搭載し、ショーで見せた後、発売に移した。また、ガソリンエンジンにターボの組み合わせも注目を集めている。日産はセドリックとグロリアの直列6気筒エンジンにターボを組み合わせて展示したが、三菱も海外向けのランサーに2Lのガソリンターボを搭載し、展示した。トヨタもターボ付きのM‐TEU型エンジン単体をお披露目している。

 技術的な挑戦も目立った。日産は外燃機関のスターリングエンジンを、トヨタはガスタービン・ハイブリッドを、マツダはミラーサイクルエンジンを送り込んだ。武蔵工業大学が手がけたセルボ水素カーも注目を集めた。

 三菱ブースで注目を集めたコンセプトカーが、高い完成度を見せたパジェロIIである。1973年のショーにジープJ52を進化させた「パジェロー」を参考出品しているが、このコンセプトを引き継ぎながら機能的なデザインをまとって登場したのがパジェロIIだ。ストレート基調の美しいデザインで、角形ヘッドライトにロールバー風のピラーを持つオープントップが新しさを感じさせた。水平基調としたシンプルなメーターレイアウトやブラックとオレンジのコンビシートも目を引く。

 注目の心臓は、ギャランΣに搭載した2.3Lの直列4気筒SOHCディーゼルターボだ。ショーで評判がよかったので、三菱の首脳陣はパジェロの市販を決断した。排ガス対策に目処が付き、次の10年に向かって動き出したのが1979年の東京モーターショーだ。

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角型ヘッドライトやロールバー風の太いピラーなど、都市にも似合うデザインが新鮮だった。パワーユニットは新世代のディーゼルだ。ターボの後押しによって豪快な走りを披露した。

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